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- 21/07/17 14:48:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/52f0e7bb014585bd81175013d9d1ea91e3816185
そこで熱い議論が行われているのが、遺伝的には男性だが、こころは女性で性別変更手術を受けたトランスジェンダー女性に対して子宮移植を行うことの是非だ。
先に紹介したモントリオール基準では、遺伝的な女性にだけ子宮移植を認めており、その理由として安全性を挙げている。
なぜなら、これまでの動物実験はすべて、遺伝的な雌への子宮移植しか行われていないので、遺伝的な男性(トランス女性)への子宮移植は安全性が不明で時期尚早であるとしているからだ。
だが、これは相対的なリスクの大小の問題であって、原理的にダメということではない。
人間の性の多様性を肯定する現在の価値観からすれば、性別変更したトランスジェンダーの「トランス女性」は、生まれつき身体もこころも女性の人びと(「シス女性」)と対等とみなし、女性として平等に扱うべきだとされる。
トランス女性は女性ホルモンを使用しているので、体内の環境はシス女性と同様であり、子宮さえあれば妊娠出産は可能である。
つまり、不妊症の(シス)女性に子宮移植を認めて、トランス女性が子宮移植を受けて妊娠出産することを認めないことは、トランス女性をシス女性から差別して扱っていることになるわけだ。
米国医師会雑誌の最近の論文では、トランス女性182名へのアンケート調査の結果が報告されている(注2)。
その論文によると、トランス女性の94%が子宮移植によって妊娠出産して子どもをもつことを希望し、そのことで自分が女性であると実感できるだろうと答えているという。
つまり、子宮移植に対するトランス女性のニーズは高いことがわかる。
公正としての正義という倫理原則からすれば、遺伝的には「男」であるトランス女性が、妊娠して出産する未来は着実に近づいてきている。
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