「グーグルアースに死んだ父が…」一人の投稿から生まれた、家族を思う感動の連鎖

匿名

小早川隆景

21/01/07 17:33:19

「グーグルアースに死んだ親父が…」一人の投稿から生まれたつながり
「私も探した」

2021/01/07

グーグルアースで、実家周辺の画像を見たら「7年前に死んだ親父が写っていた」というツイッターの投稿に注目が集まっています。親父の後ろに写る人影を拡大すると……。今は会えない家族の「日常」が切り取られていました。投稿者に話を聞きました。

◆「無口だけど優しい親父」

話題になったのは、タムチンキさん(@TeacherUfo)の投稿です。

「コロナでやる事ないからGoogleEarthで実家見に行ったら7年前に死んだ親父が写ってた」

投稿には2枚の写真がついています。一枚目には、民家の前に立つ「親父」が写っていました。

「親父」の後ろにのびる道に、人影が見えました。投稿はこう続けました。

「その先に人が居たから見に行ったら、母ちゃんだった。

一服しながら奥さんの帰りを待ってたんだな。無口だけど優しい親父だった。

このままこの場所の写真更新しないで欲しいな。」

◆「ここに来ると会える」

投稿には60万件以上のいいねがつきました。

それだけではなく、多くの人が、グーグルアースやストリートビュー機能を使って自分の実家や祖父母の家などを確認して、リプライには「家族に会えた」という報告がつながっていきました。

亡き祖母の家を見に行った人は、祖母が愛犬の小屋に日傘を立てているのを見つけました。「祖母も愛犬も、もういないけど、ここに来ると会えることが幸せ」

4年前に亡くなった祖父が、妻と行ってた日課の畑仕事から、2人仲良く連れだって帰ってくるのを見つけた人。今は施設に入っている祖母が、元気に畑仕事をしているのを見つけた人。亡き夫が働く姿を見つけて、保存した人もいました。

「まさか」と半信半疑でストリートビューをたどり、家族を見つけた人たち。「亡くなった祖母がいた。今も元気でいるんじゃないかと思うと涙が止まらない」「父はこの小さな画面の中で生きているんだなと思った」と、それぞれにあふれる家族への思いをつづっていく連鎖が生まれました。

>>1に続く

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

  • No.1 小早川隆景

    21/01/07 17:33:36

    ◆親父がいた日常

    投稿したタムチンキさんにDMで話を聞きました。「もともとあまりツイートはしない」タイプだそうです。ただ、父親が写っていた画像から、その状況を想像していくうちに胸が熱くなり、ツイートをしたそうです。

    父親がたたずむ先には、家に向かって歩いて来る母親の姿がありました。当時、母親が歩いて向かう場所と言えば、近所にある孫の幼稚園でした。病気で亡くなった姉に変わって、孫の面倒を見ていた父と母。

    孫を幼稚園へ送って、家に母が戻ってくるまでは10分程度の短い時間です。忙しく朝の準備を終えて、孫を門前で見送り、「親父はそのまま一服しながら、母ちゃんの帰りを待っていたのかもしれない」。

    そんな光景が、無口だけど、優しかった父の姿に重なったと言います。「写真の状況から想像しただけなので、勘違いかもしれませんが、そんな気がしました」

    その写真が撮られてどれぐらい経った後かは分かりませんが、父は母が幼稚園に孫を送って行くわずかな時間に、突然、この世を去りました。急性心不全、享年65歳だったそうです。

    「写真が撮られたのは、亡くなったのと同じ時間帯だったかもしれない。そう思うと胸が熱くなり、ツイートしました」

    ◆「人の温かさを感じさせてもらった」

    コロナ禍で多くの人が、例年のように外出できなかった今年の正月。タムチンキさんも、他県で離れて暮らす親族と、いつものように実家に集まって過ごすことはかないませんでした。

    「コロナで大変な人たちがたくさんいる中で、『コロナでやることなくて』と書いたのはまずかったかもしれません」と話しつつ、もてあました時間の中でふと、最近知ったグーグルアースのアプリのストリートビュー機能を使って、実家を見てみようと考えたそうです。

    ツイートへの反響は予想外でした。

    「このツイート以前に、グーグルアースやストリートビューを使って、家族を見つけたり、実家を見に行ってる方も大勢いたと思います。自分が最初な訳ではないのに、たまたまその時の感情でツイートしただけで、ここまで広がっていくとは思いもしませんでした」

    予想に反して拡散したツイートは、「今は会えない」人たちを求めて、多くの人が地図の中の大切な人を探す行動につながりました。住所が特定されてしまうような画像をアップしてしまう心配もあります。でも、そこにつづられたひとりひとりの言葉を読みながら、タムチンキさんはこんな言葉を寄せてくれました。

    「自分のツイートよりも、その後にいいねやRTでつないでくれた他の方のツイートを見て、自分も感動したりしました。SNSでの誹謗中傷が騒がれてる時代ですが、人の温かさを本当に感じさせてもらった事に、逆に感謝しています」

    ※1月7日14時、情報を更新しました

    withnews
    https://withnews.jp/article/f0210107002qq000000000000000W08k10201qq000022343A

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