豚解体疑いでベトナム人再逮捕、盗難も捜査　埼玉県警

2020年11月1日 16:43

埼玉県警は1日、自宅で食用に豚を解体したとして、と畜場法違反の疑いで同県上里町三町、ベトナム国籍のチャン・スアン・コン容疑者（29）=入管難民法違反容疑で逮捕=を再逮捕した。スマートフォンに豚肉の購入を持ち掛けるメッセージがあり、県警は、北関東で相次いだ家畜や果物の盗難に関与した疑いがあるとみて調べる。

再逮捕容疑は7月～8月13日、食肉処理場として許可を得ていない自宅アパートで豚1頭を解体した疑い。自宅での豚の解体について「間違いない」と容疑を認め、「SNS（交流サイト）を介して1頭1万5千円で購入した。細かくしてアパートの同居人と食べた」と供述している。

県警によると、豚やナシを売っているとの情報提供があり、県警は10月11日、パスポート不携帯の疑いでコン容疑者を現行犯逮捕。スマホから風呂場で豚を解体する画像が見つかり、同17日の家宅捜索で、自宅の風呂場の状況が画像と一致すると確認した。

SNSを通じて送ったメッセージには、豚肉を「買う人を紹介して」と持ち掛ける内容があった。県警は盗品を売却した疑いもあるとみている。

10月下旬、複数の近隣住民が取材に、容疑者や同居するベトナム人らがいつも屋内や軒先でバーベキューをしていたと証言。容疑者宅前には焦げた焼き網やコンクリートブロックが残っていた。

ある住民は「側溝に骨が散乱しごみ捨て場の悪臭がひどく、大家に苦情を言った。よく県外ナンバーの車が来て、夜中まで人の出入りが激しかった」と不審げに話した。〔共同〕

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO65727740R01C20A1CZ8000?s=6