• No.1 徳治

    20/07/12 07:44:57

    「アビガン有効性示せず」報道に強い懸念、藤田医大臨時会見
    ブルームバーグ記事は「事実無根、強く抗議」

    2020年5月20日

     藤田医科大学はアビガン(一般名ファビピラビル)の特定臨床研究の中間解析に関する報道が相次いだ5月20日、オンラインで臨時の記者会見を行い、研究開発代表者の湯澤由紀夫・藤田医大病院病院長が同日付の共同通信社の記事(『アビガン、有効性示せず コロナ治療の臨床研究 月内承認「前のめり」』)での指摘について、「誤解を招きかねない表現があった」と述べ、臨床研究への障害になるとの強い懸念を示した。さらにブルームバーグの同日付の記事(同社のホームページを参照)に関しては、「私どもが安倍晋三首相の発言に批判的なコメントをしたかのような事実無根の報道があった。強く抗議している」と明らかにした。

     湯澤氏によると、20日未明に配信された共同通信社の報道を受けて、「介入研究の理解は非常に誤解を招きやすいところもあるが、誤解を招きかねない表現があったので、報道について修正を検討していた」という。午後に同大の見解を発表(『藤田医大「有効性の判定は主目的でない」、アビガン中間解析』を参照)したが、その後、ブルームバーグの記事が公開された。

     研究責任医師で藤田医大医学部微生物学・感染症科教授の土井洋平氏は、中間解析には、▽予期しない安全性上の問題、▽倫理上の問題(実薬投与群がプラセボ群よりも、明らかに有効な場合など)――の有無を把握し、研究続行の判断をする目的があると説明し、「現状ではいずれにも該当せず、研究を最後まで行うという勧告をいただいた」と述べた。「中間解析は有効性についてあるかないか、あるいはどの程度なのかを確認するためのものではない。時期尚早という報道が出ているが、最後まで研究を続行するのであり、『だから有効ではない』ということではない」と強調した。

     ブルームバーグの記事は「5月中のアビガン承認は時期尚早、根拠欠く-臨床研究の藤田医大教授」との見出し。取材を受けた土井氏によると、「5月末に承認を目指すと報道で出ているが、どう考えるか」との質問を受け、「特定臨床研究は進行中であり、結果はしばらく先まで出ない。他にも企業治験などが行われており、色々な研究から有効性、安全性に関する情報を捉えるのだろう」との内容の回答をした。土井氏は会見で「(承認の)プロセスに対して意見を述べたということではない。このようなことになったのは残念に思っている」と述べた。

     湯澤氏は、「当初予定した以上に、患者の登録が順調に進んでいる」と説明。土井氏も、「当初の計画期間内(8月31日まで)には終わる予定であり、それより早く終わるように努力している」と述べ、会見を終えた。

    水谷悠(m3.com編集部)

    医療専門サイト エムスリー
    https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/775168/

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