- なんでも
- 天延
- 20/06/29 13:38:25
『皇室の危機を回避する』
(河野太郎・公式ブログより)
2016.10.19
我が国の皇室は、かつてない存続の危機に瀕している。
天皇陛下より若い皇族男子は、皇太子殿下、秋篠宮文仁親王殿下、秋篠宮悠仁親王殿下の3人しかいらっしゃらない。将来、悠仁親王家に男子がお生まれにならなければ、男系の皇統が絶えることになる。
たしかに我が国の皇室は男系を貫いてきた。しかし、男系天皇を維持することができるかどうかは、このままいけば確率の問題になってしまう。
一、男系の維持をいかに図るか
今後とも男系天皇を維持すべしという意見がある。しかし、言うのは簡単だが、現実は容易ではない。
今後とも、男系を維持するのが好ましいとして、いかにして男系を維持することができるだろうか。
ア 旧皇族男子を皇族の内親王殿下または女王殿下に婿入りさせる
戦後、皇籍離脱をした旧宮家の男子を現皇族の内親王殿下または女王殿下に婿入りさせ、宮家を創設し、その男子を皇位継承の対象とするという方法が考えられる。
特に、東久邇家には昭和天皇の内親王が嫁がれ、竹田家、朝香家、北白川家、東久邇家には明治天皇の内親王が嫁がれ、皇室との最近の縁戚関係もある。
しかし、内親王殿下、女王殿下にもご結婚の自由があり、ご結婚を強制することはできない。
また、旧宮家は1430年に即位した後花園天皇の弟貞常親王の子孫であり、それ以来、600年近く、現皇室との間に男系の繋がりはなく、その男系が皇室を継ぐことが国民的に受け入れられるだろうか。
また、仮に運よくこの方法で宮家が一つ、二つ増やせたとしても、継続的にできるわけではなく、男子が生まれる確率が多少高まるにすぎない。
イ 側室を復活させる
これまで男系が続いてきたのは、側室の存在が大きかったと言わざるを得ないが、国の象徴であり、国民に親しまれ、敬われる皇室ということを考えれば、また、国際的にみても、現代に側室を復活させるという選択は、現実的な選択肢とはなり得ない。
ウ 人工授精など科学的な方法を用いる
男系皇族の精子を保存し、人工授精するなどの科学的な方法が考えられなくもないが、卵子の提供や人工懐胎をどうするのか等、問題は多い。
また、そのような皇室に、皇后にふさわしい女性が嫁いでこられるか、疑問が呈されるだろう。
こうしたことを考えれば、男系天皇を維持すべしという議論は理解できるにしても、それを具体化するための現実的な、国民に広く受け入れられるような方法はどうするのだろうか。
現実的であり、具体的な方法の議論なしに、男系天皇の維持を主張することは皇室の存続を危うくする。
男系の維持を考慮するならば、国民に広く理解され、受け入れられる具体的な方法の提示が必要である。
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