• No.3 長久

    20/05/14 12:34:50

    朝日新聞にとっては、やはり黒川さんに(検事総長に)なってほしくないという意図があるんでしょう。
    なぜならば、官邸に近いから。あるいは今回の人事が、なんらかの特別な意図をもって本来あるべき人事を捻じ曲げたものであるとするならば、そのものが安倍政権自体への批判にも繋がるという計算も働いているんだろうと思います。
    じゃあ果たして、官邸の介入や、検察サイドの何らかの忖度があったのかというと、結論から言ってありません。

    私もこの検事総長人事をめぐっては、何年かずっと取材をしてきたんですよ。
    確かに黒川さんは有力候補ではあったけれど、その一方で林(真琴)さんという同期の有力候補もいた。
    この林さん、今どこのポストにいるのかというと、名古屋高検検事長。法務検察長の中では、序列は4番目です。
    この方が実は、法務検察の中では次期検事総長の最有力。
    法務検察サイドは、黒川さんではなく林さんに検事総長になってもらいたいというのが主流派の考えだったんですね。

    昨年の11月くらいから、法務検察と、官邸含めて政府側で最終的な詰めの作業をやっていました。
    で、ここが重要なんですが、法務検察サイドは「官邸の意向はどこにあるんだろうか。自分たちの思っている人事構想と合致しているんだろうか」というところを見た結果、官邸の意向としては「これまで野党対策を上手くやってくれていた黒川さんに検事総長になってもらった方がいいだろう」ということで、──押し通そうとしたわけじゃないけれども──やっぱり「黒川さんがいいんじゃないか」ということを言った。
    それを受けた法務検察サイドは、もう一回その人事を考え直す事になったという状況があったようです。

    検察サイドでは、林さんか黒川さんのどちらかを選ばなければいけない。
    黒川さんは、最初から最有力候補ではなかった。
    しかし、林さんだって、最有力候補と言っても、法務検察の中の"政治に対して一線を画そうとする一部の勢力"と"反安倍勢力"が推していたというだけ。
    法務検察の中で、思惑が一致したというわけではありません。
    両者がずーっと争ってきたという状況にあるわけなんですよ。

    まあ最終的に、官邸の意向を聞きますよね。だって内閣人事府があるわけですから。
    そうすると官邸サイドとしては「どちらでもいいです」とはいかないから、「だったら黒川さんじゃないか」という方向を示した。
    だからといって、黒川さんに決めろとは言っていない。
    もう一回持ち帰って、法務検察の中で協議した結果、「じゃあ林さんで行こうじゃないか」っていうことになったんですよ。

    実は、12月17日に、法務検察の幹部級の人事と次期検事総長人事が閣議決定される予定だった。
    これは内示ですから、実際の発令は、年が明けて1月になるんでしょうけれども。
    ただ、それを決めようとしたところ、現在の検事総長の稲田伸夫さんが拒否したんです。
    「いや、それは困るよ。今このタイミングで辞めたら──ここが重要ですよ!──今このタイミングで私が退任したら、そんな事はないのに、12月末のカルロス・ゴーン被告の国外逃亡の責任をとっての引責辞任だと世の中は受け止めるだろう。だからそれは困る」と。
    さあ、困ったのは事務方の方だったということなんですけれども。

    ここから先は第二弾の方で、続けてやっていきたいと思います。

    (第二弾に続く)

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