賛否沸騰「9月入学」は"来年実施"が最適な理由

匿名

天平感宝

20/05/04 19:25:11

賛否沸騰「9月入学」は"来年実施"が最適な理由
今年9月でも来年4月でもない選択肢

2020/05/04 5:45

(略)

こうした中、入学や進学の時期を4月から9月にずらす、「9月入学・9月新学期論(以下、9月入学制度)がにわかに浮上しています。

(略)

この問題については正解というものはありませんが、筆者は、9月入学制度に賛成の立場です。といってもそれは今年の9月からではなく、来年の9月からスタートさせるというものです。

■学校が今置かれている現状

現在の学校を取り巻く状況は、以下のようになっています。

1)1学年の履修期間が12カ月間あるうち、2カ月またはそれ以上、学校の休校が続く可能性が高い
2)オンライン授業の整備は自治体、学校レベルでもまちまちであり、統一感がなく、平等性が欠如している
3)新型コロナウイルスは短期で終息する可能性は低く、長期になる可能性が高いとする感染症の専門家も多い

子どもたちを取り巻く教育環境はすでに厳しい状況となっています。日々教育格差が拡大していることは容易に想像できます。国も、行政も、学校も、対策を講じるために日々検討を重ねていることでしょうが、絶対的な解が見えない出来事に対して、誰しもが全体最適な解を求めていることと思われます。

文部科学省は4月10日に各都道府県の教育委員会、知事に通知を送りましたが、そこではかなり具体的に指導方法が記されており、教科書に基づく家庭学習を促しました。2020年度の履修を2020年度内で完了することを目的にしていることがわかります。つまり、9月入学を想定していないということです。

それはそうでしょう。現在できることを最大限利用し、学習を継続できるように進めていくことは教育行政において極めて重要なことだからです。

しかし、現実的かつ俯瞰的にみれば、「今年度はこれまでと同様の学習指導を担保できない」ことはほぼ間違いないでしょう。そこで浮上しているのが「9月入学」制度への変更です。仮に9月入学が実現するとすれば、今年の9月開始と来年9月開始の2つが考えられるのですが、はじめに今年の9月スタートの場合についてについて見てみましょう。


【今年9月から移行することのメリット】

1)欧米などの9月入学と足並みが揃い、留学生の受け入れや海外留学がスムーズになる
2)現在の2カ月にわたる学習の遅れをリカバリーすることができる


実は、今年の9月入学制度への移行に関しては、大したメリットはありません。特に1)については、多くの子どもたちにとっては率直なところ、関係のない話になります。2)はとても重要な点ですが、夏休みを返上し、さらに土曜日も返上しつつ、リカバリーするという方法も現状なくはありません。

さらに移行することによる問題点も当然出てきます。


【今年9月入学に移行することで想定される問題】

1)今年の8月までの時期を子どもたちはどう過ごすのか
2)幼稚園、保育園、小中高、大学とあらゆる段階の法律も含めて整合性を持ちつつ変更することに膨大な時間がかかる
3)今年9月の段階で新型コロナが終息している可能性は高くなく、今年の4月と同様のことが起こりかねない(つまり9月でも万全の態勢で新学期がスタートできず、また休校となる可能性も残る)
4)仮に9月に通学開始できなくても、9月までにはオンライン授業のインフラ整備は整えられるのでは、との期待があるが、全ての学校で整う可能性は高くない
5)その他、各種大会の調整、企業の新卒採用との連結など、さまざまな調整が必要となるが、9月までにそれが整備できるかどうか


想定できる問題は、さっと考えただけでも多岐に渡ります。このように考えると、今年から9月入学制度へ移行することは現実的と思えません。

しかし、筆者は「来年9月入学」は適切な対応策であると考えています。その理由は次のようなものです。

続き>>1■来年9月入学制度が望ましい3つの理由

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

  • No.1 天平感宝

    20/05/04 19:25:27

    ■来年9月入学制度が望ましい3つの理由

    1)現在の子どもたちの学習内容について、昨年度までと比べて不利にならないよう配慮する必要がある

    冒頭で述べましたように、2カ月以上休校する学校が多い現状、今年度の子どもたちの学びが例年に比べ不利になることは必然でしょう。

    夏休み返上、土曜日登校で補うという方法はありますが、現実的には困難が伴うと言わざるを得ません。5月末で休校を終了し、6月から通学開始ができればまだ可能性はあるかもしれませんが、これはほぼ希望的観測といっていいでしょう。

    そこで筆者は、今年度を1年ではなく、1年半と期間を伸ばすことが現実的と考えます。その間も新型コロナの第2波、第3波が来ないとも限らず、不測の事態を想定して、ゆとりをもって組み立てていく必要がありそうです。

    2)全学校でのオンライン授業の実現

    今後、日本に限らず、世界の教育は、オンライン化できるかどうかが極めて重要になります。今後、新型コロナの再流行や新たな感染症が出てこないとも限りません。通常はオフラインで進め、緊急事態になれば即、オンラインへスイッチングできる態勢が必要と考えます。

    しかし、現在の公立学校のオンライン授業実施率は5%にとどまると言われています。急いで実施しようとすれば、全国の学校での導入時期や内容が極めてまちまちになる可能性が高くなります。来年9月であれば、今年の遅れた履修内容のリカバリ―も進む中で、スムーズに導入できる可能性が高まります。

    3)入学試験への対応

    最大の問題はこれでしょう。すでに教育格差が出ていると想定される現段階で、このまま時が進み、来春の入試となった場合、さらに大きな格差状態で受験をすることになります。

    塾でオンライン授業を受けるなどで休校の影響を受けにくかった子と、そうではなかった子など、有利な子と不利な子に分かれてしまうことが予測できます。

    教育の機会平等の原則が揺らぐ中で行う入学試験は今後、大きな問題へと発展しかねません。これを解決させる方法は、期間を延ばすことだと考えます。つまり、入試は来年の夏、7月に行うことにするのです。

    以上、3つの観点から、「9入学に移行するのであれば時期は来年9月が望ましい」と考えています。

    ■子どもたちの学びに”不利”を作らないために

    もちろん、そのためには、膨大な数と量の調整作業が必要となります。それも、今年の9月までに間に合わせるのではなく、来年の9月に間に合わせるということであれば実現可能性は高まることでしょう。また、教育現場の先生も1.5倍の指導期間ということであれば、学習指導のみならず、部活動、学校行事を行うこともある程度可能となり、適切な指導を安定的に行うことができるでしょう。

    もちろん、来年9月入学制度にもデメリットはあります。今年度だけ1年半の履修期間となるため、半年延びたぶんの学費をどうするのかという問題や、カリキュラムの変更や社会システム全体への影響との調整に、膨大な費用と時間と労力がかかります。

    最後は、何を優先するかという政治判断になりますが、子どもたちの学びにとって不利や不平等がないこと、そのためにも教育現場が疲弊するような無理がないことを願ってやみません。

    東洋経済オンライン
    https://toyokeizai.net/articles/-/348394

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