兵庫知事、休業要請非協力なら「公表も視野」

　新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言から２週間となった２１日、兵庫県の井戸敏三知事は会見で「今が歯止めをかけられるかどうかの瀬戸際だ」と述べ、外出自粛の徹底や在宅勤務の推進を改めて呼びかけた。また、パチンコ店など休業要請に応じない施設があるとして「今後、名前を公表するか考えたい」とした。

　会見で井戸知事は「県内のパチンコ店の２割弱が開店しており、（客が）列を作っている」と言及。また「確認はしていない」と断った上で、一部の自動車学校や風俗店も営業を継続していると、県民から情報が寄せられたと明かした。

　こうした休業要請に応じない施設について「今の段階では公表は考えていない」としながら、国との協議を前提に「今後、休業要請への協力が増えていくかどうかを見定め、（法令に基づく施設名公表も）視野に入れて検討したい」との見解を示した。

　一方、緊急事態宣言の効果をめぐっては「２週間を過ぎたこれからが正念場。陽性患者数がどう推移するかで判断しないといけない」と評価を留保。神戸市内の病院でクラスター（感染者集団）が発生したことや、感染経路不明や調査中の陽性患者が少なくない状況に、強い懸念を表明した。

　さらに三ノ宮駅周辺の人出が平日は目標の７割削減に届いていないことなどを踏まえ、「県民に一層の協力を求めたい」と強調した。

(産経新聞 4/21 20:12)