天安
オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究者たちは、動物のゲノムに基づいて寿命の長さを計算するコンピュータモデルを開発しました。
CSIROのベンジャミン・メイン教授は、「この動物本来の最大寿命を算出する方法は、DNAに基づいています」と語ります。
「今までは野生の動物の寿命を見積もることは難しかった。特に海洋哺乳類や魚などの長命な種は、いっそう困難でした。しかし私たちのやり方は、種のゲノム配列が分かっている動物であれば、たとえ絶滅していても寿命の長さが推定できます」
この方法で人間のゲノムを使って計算してみたところ、本来の寿命はたったの38年しかないことが分かりました。この事実にも関わらず、人間の実際の平均寿命が2倍ほどにも長いのは、現代の生活水準の高さと、医療の進歩が影響しているそうです。
メイン教授とその同僚は、他にも様々な種の寿命を計測してみたといいます。
その結果によると、哺乳類でも最長の寿命を持つといわれているホッキョククジラなどは、268年も生きることが出来ることが判明しました。ちなみに、これは今まで信じられていたホッキョククジラの寿命よりも、60年ほど長いとのこと。
こういった本来の寿命を明らかにすることは、野生動物の管理や保全において、とても重要なことなのだそうです。
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