【香港】世界的に税率が最も低い都市でも… 「将来に希望はない」、香港の若者が直面する経済問題

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    • 元暦
      19/10/06 16:12:29

    ■手の届かない住宅

    就職の可能性がこれほど厳しければ、マイホーム購入など、ほとんどの香港人にとって手の届かない夢だ。カリディ・チョウさんなど、ごくわずかな幸運な人たちを除いて。

    香港にある海外企業の技術者として働くカリディさんは、きょうだいと一緒にマンションを購入するため、母親から資金を借りた。

    「香港で住宅を所有するのはかなり難しいです。マンション価格は過去数年間、上昇し続けているので。値上がりはこれからも続くので、今年購入することに決めました」

    25平方メートルの狭いマンション購入に、50万香港ドル(約690万円)以上もかかった。

    カリディさんと恋人、そしてカリディさんのきょうだいが一緒に生活する予定だ。不動産が高騰する香港では珍しいことではないと、カリディさんは言う。

    スイス金融大手UBSの「グローバル不動産バブル指数」によると、香港は世界で最も住宅価格が高い都市のひとつだ。

    2008年以降、住宅価格は2倍に膨れ上がっている。香港統計局によると、2017年には住宅を所有する世帯は半数以下に留まった。これは、過去20年間で最も低い割合だ。

    解決策として公営住宅団地が用意されたものの、事態を改善するには数が足りていない。

    その原因のひとつは、未使用の土地などを手放さない不動産開発業者が公営住宅の建設に乗り気ではないことが挙げられる。

    ■政治的意思の欠如

    世界的に税率が最も低い都市のひとつなのを強みに、香港は国際金融の中心地となった。

    しかし税率が低いからこそ、香港政府は別の方法で、教育や住宅、医療制度などの予算を調達しなければならなかった。

    政府はこれまで、商業プロジェクトの開発者に土地を販売し、その収入に頼ってきた。ということは政府にとって、公営住宅のために土地を開放するメリットがほとんどない。

    ほかにも、立法会の複雑な構成も問題になっている。公的資金の使い方を決めるのは立法会だが、その議席の大部分は自分たちの業界利益を優先する経済団体に独占されている。

    香港は、ビジネスのために作られた商都だ。そこで、ビジネスは栄えたものの、それ以外は取り残されてしまった。

    政府の計画性の欠如が、45年間で最悪の経済格差を香港にもたらした。

    政府はいま、事態改善の必要を認識している。しかし、それには対応が不十分で、時すでに遅しなのかもしれない。

    (英語記事 ‘I don’t have any hope for my future in Hong Kong’  https://www.bbc.com/news/business-49848073

    BBC
    https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-49874603

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