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- 元治
- 19/09/30 23:57:42
口を開けて鳴かない、という独特な行動とは真逆の、口を閉じて鳴くパターンが、猫のゴロゴロ音でしょう。
猫を飼ったことがある人なら、きっと一度は聞いたことがある、あの摩訶不思議な音です。喉を鳴らすというくらいなので、猫がゴロゴロ鳴いているときに首元に手を置くと、振動しているのがよくわかります。
■ゴロゴロ音は猫なりのメッセージ
ではなぜ、猫はゴロゴロと鳴くのでしょうか。いちばん有力なのは、母猫と子猫のコミュニケーションから始まったとの説です。
猫は生後1週間で、母猫のお乳を吸っているときにゴロゴロ鳴き始めます。それは、「ここにいるよ、ちゃんとお乳を飲んでいるよ」と自分の無事を母猫に伝えたいから。ゴロゴロ鳴くと体が振動するので、母猫は横たわってお乳を与えていても、子猫の存在を感じることができます。
それでは子猫は本能的にゴロゴロの鳴き方を体得しているのでしょうか? 猫として生まれた以上、教わらなくても反射的にできる生得的行動かもしれませんが、そもそもは母猫から子猫にゴロゴロ鳴きかけたのがきっかけともいわれます。
母猫は、自らゴロゴロ喉を鳴らすことで、子猫に安心感を与えています。そのゴロゴロ音を真似て子猫も喉を鳴らすようになったとも考えられています。
母猫と子猫のコミュニケーションでよく見られることから、猫がゴロゴロ鳴くのは、安心感や甘えの気持ちを表現していると広く知られているようです。
ですが猫がゴロゴロ鳴くのは、気分のいい時ばかりではありません。
体の調子が悪い時や、ケガをして傷ついている時にも、猫はゴロゴロ喉を鳴らしているのがわかっています。
それは、ゴロゴロ音の振動によって、自らを落ち着かせようとしているからだと考えられています。
■猫はあの手この手で自分の願いを叶えるちゃっかり者
飼い主が毛布など柔らかい布をかけてリラックスしているとき、猫は前足を交互に揉むように動かす「ふみふみ」と呼ばれるしぐさを見せます。これは子猫が母猫のお乳を飲むときに、お乳がよりよく出るようにしていた行動の名残。
このとき、たいてい猫はゴロゴロ鳴いています。ふみふみとゴロゴロはまるで「甘え」セットのようです。このセット行動は、子猫気分が強いときの飼い猫ならではのもの。表情を見ると、うっとりとして恍惚状態になっています。飼い主を母猫に見立て、思い切り甘えているんですね。
ゴロゴロ音と、要求のときのニャーニャーという高い鳴き声をうまくミックスさせることによって猫が、ちゃっかり自分の願いを叶えているというわけです。
「ごはんをくれ~」という要求を通すために、あの手この手を繰り出す猫。
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