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匿名
7/24(水) 12:00
近年注目されているのが、わが子に過剰な期待と負担をかけ、結果として子どもの心を傷つけてしまう、いわゆる「教育虐待」です。この連載では、子どもを思う、よい親だからこそしてしまう恐れのある「教育虐待」について、マンガを通して考えていきます。東京成徳大学教授で臨床心理士の田村節子先生の解説と併せてお読みください。
●エピソードvol.6 親の影響で子育てが思考停止に!?
今や、祖父母世代も受験戦争を経験し、学歴社会にもまれてきた人たちです。そんな親に育てられた現役共働き世代も、親の価値観に従って、受験勉強に励んできたのではないでしょうか。「大変なことも多かったけれど、親の言うとおりに勉強をして頑張ってきたから今の自分がある」と考えているかもしれませんね。そこで危険なのが、大人になっても親とのつながりが強く、精神的に親に依存している人たちです。親から受け継いだ価値観を、自分の子育てにそのまま当てはめがちだからです。(節子先生)
子どもに不安感を伝える強さがあったことで、教育虐待の危機を回避
前回のエピソードでもお話ししたように、家族の中で大切なのは、夫婦、きょうだい同士などの「横」のつながりです。しかし、親子間の「縦」のつながりが強いままだと、子育てに関してもパートナーと協力しよう意識が弱くなり、子どもは両親が不仲なのではないかと不安感を持ちます。また、時代や子どもの個性に合わない教育方針が継承され、強要されると、行き過ぎた場合、最悪の結末を迎えることもあります。
このマンガの女の子は、自分の両親の関係に距離があることや、受験に成功することが幸せへの道という親の価値観に違和感を持ったのでしょう。「受験拒否」という抗議に出たおかげで、祖母や父母のそれぞれが家族の在り方を考え直すチャンスを得ることができました。(節子先生)
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