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- 康和
- 19/07/02 19:44:15
「命を、未来を奪ってしまい本当にごめんね、という気持ちが一番あります」(松下園理被告)
2日、法廷で涙ながらにこう話したのは、三つ子の母親だった豊田市の無職・松下園理被告(31)。松下被告は去年1月、自宅で当時生後11か月の次男が泣きやまなかったことに腹を立て、床に2回叩きつけて死亡させた傷害致死の罪に問われています。
今年3月、一審の名古屋地裁岡崎支部は、松下被告が育児ノイローゼでうつ状態にあったことは認めたものの、責任能力はあったと認定。懲役3年6か月の実刑判決を言い渡し、その後、弁護側が執行猶予を求め、控訴していました。
双子や三つ子を育てる多胎家庭では、ミルクをあげる時間やおむつの交換だけでなく、寝る時間もバラバラなため、保護者には大きな負担がかかります。地元・豊田市も、三つ子が生まれた時点から松下被告の支援を試み、虐待の兆候をつかみながらも事件を防ぐことはできませんでした。
「行政で出来ることには限界があるので、行政以外の支援者を増やし、ネットワークを築きながら、少しでも多くの支援者を増やしたい」(豊田市子ども家庭課 塚田知宏課長)
2日午後に開かれた控訴審の初公判では、松下被告は少しやつれた表情をしていたものの、しっかりとした足取りで法廷に入りました。冒頭で弁護側は、「一審判決は被告の責任能力について誤認がある。執行猶予を求める」と主張。一方、検察側は、「理由がない」として控訴棄却を求めました。
裁判を傍聴していた多胎家庭の支援団体は・・・
「今回の事件は孤独が招いた事件。私たち支援団体が立ち上がった以上、二度と同じような事件が起きないように、みんなでつながっていきたい」(あいち多胎ファミーユ 日野紗里亜理事長)
実刑判決を下した一審に対し、名古屋高裁はどのような判断を下すのか。判決は今年9月の予定です。
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