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- 19/04/06 14:10:37
豪雨のためタイの洞窟に取り残され、無事救出されて昨年話題になった地元サッカーチームの少年11人とコーチが5日、救出を支援した日本企業の呼びかけで初来日した。初日は東京都文京区の日本サッカーミュージアムを訪れた。6日からは福島県を訪問する。国際交流と東日本大震災からの復興の発信を目的に企画された。
企画を呼びかけたのは、エネルギー関連商品会社「コドモエナジー」(本社・大阪市)。昨年6月、増水でタイ北部チェンライ県の国立公園内の洞窟から出られなくなった少年12人とコーチが翌月の遭難18日目までに全員救助された際、同社が開発した蓄光タイルが活躍した。暗闇で長時間発光する製品で、現地法人から救援本部に提供され、道しるべとして使われた。
これを縁とし、学校行事のため参加できなかった少年1人を除く12~16歳の少年らの来日が実現した。少年たちはサッカーミュージアムで大仁邦弥(だいにくにや)館長から日本代表ユニホームを贈られた後、展示資料を見学した。主将のチャニンさん(12)は「将来サッカー選手になりたい気持ちが強くなった。頑張って勉強して選手になって、両親のためにお金を稼ぎたい」と目を輝かせていた。 少年たちは6~8日、福島県を訪問。生還を助けた蓄光タイルの生産拠点の同県川内村の工場を見学する。工場は東京電力福島第1原発から30キロ圏内にある。全村避難が解除された後、阪神大震災で被災経験があった岩本泰典社長(57)が復興の後押しとして村の誘致に応じた。2014年6月から稼働しており、少年たちに復興の現状も体感してもらう。 また原発事故の対応拠点となり、今月20日に全面再開予定のサッカー施設「Jヴィレッジ」(同県楢葉町、広野町)で地元の子供たちとサッカーを通じた交流も予定されている。岩本社長は「福島やJヴィレッジのことなどもたくさんの人に知ってもらいたい」と話している。
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