康正
青森県むつ市のJR大湊線の線路上で、国の特別天然記念物ニホンカモシカの毛を抜くカラスの姿を市内でユースホステルを営む磯山隆幸さん(70)が3日、撮影した。磯山さんは「巣作りのためではないか。生活力高めのカラスだ」と話している。
午後1時ごろ線路近くの道路を走っていた磯山さんの車の前にカモシカが出現、2羽のカラスがまとわりついていた。カラスの1羽が一度カモシカの進路を塞ぐようなしぐさをした後、カモシカの背中に飛び乗り、抜け始めた冬毛を2、3度つついた。カラスは約30秒背中に乗った後、毛玉をくわえて飛び去った。カモシカはこの間、平然としていたという。
カモシカの毛を抜くカラス。カモシカは平然としているように見える=磯山隆幸さん撮影
磯山さんはカモシカを30年余りにわたって撮影してきた。カモシカの毛を抜くカラスを今まで2度見たことがあるが、撮影は初めてだと話す。磯山さんは「カモシカとカラスは、お互いなじみの関係に見えた。今ごろ、ふかふかのねぐらで休んでいるのかも」。
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