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- 19/02/13 20:11:12
【カイロ篠田航一】内戦で「世界最悪の人道危機」(国連)が続いているイエメンで、港湾都市ホデイダに食糧として届けられた穀物が市民に行き渡らず、腐敗してしまう恐れが出ている。国連でイエメン問題を担当するグリフィス事務総長特使は11日、「370万人の空腹を1カ月満たすのに十分な穀物が、ホデイダの倉庫で5カ月以上留め置かれており、腐りつつある」と警告した。
イエメン内戦では、サウジアラビアが支援するハディ暫定政権側と親イランのイスラム教シーア派武装組織フーシ側との戦闘が続いているが、昨年12月には国連の仲介でホデイダを対象とする部分停戦が発効した。だがローコック国連事務次長(人道問題担当)は今月に入り、フーシが「安全上の懸念」を理由に、国連関係者に対して穀物倉庫に近付く許可を出していないと指摘。「倉庫へのアクセスは緊急を要する」と訴えている。
ホデイダはイエメンに輸入される物資の7割以上が通過する要衝で、現在はフーシが実効支配。ホデイダでは昨年3月にも国連世界食糧計画(WFP)の食糧倉庫で火災が発生し、数十トンの人道支援物資が焼失。この時の発火理由は不明だが、戦闘が続く中、効果的な食糧配布が実現できていない。
イエメン内戦は、サウジなどが2015年3月に軍事介入して本格化。国連によると、内戦で民間人を含む1万人以上が死亡、人口2800万人のうち約1000万人が飢餓の危機に直面している。
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