しまむら急ブレーキ…「しまパト」熱なぜ冷めた

  • ニュース全般
    • 1
    • 岩尾内ダム
      18/05/18 11:16:11


    しまむら急ブレーキ…「しまパト」熱なぜ冷めた


    5/18(金) 7:05配信

    読売新聞(ヨミウリオンライン)



    ◆時代の変化で戦略を転換

     一方、近年、格安カジュアル衣料チェーンにも、生活の様々な場面で着用できる、ユニクロのような「ベーシック」な衣料品を求める消費者が増えてきた。

     この流れには、しまむらも反応した。ユニクロのような自社企画のプライベートブランド(PB)によるベーシックな商品に注力するようになった。

     特に14年に発売した「裏地あったかパンツ」は大ヒットした。ジーンズのような見た目にもかかわらず、伸縮性に優れ、裏起毛で暖かいこのパンツは、15年に100万本以上も販売する「金字塔」を打ち立てた。

     売り場全体を見渡しやすくするため、商品を陳列するための「什器(じゅうき)」(商品棚)の高さを下げる工夫もした。また、コーディネートの提案を強化するため、マネキンの数も増やした。
    .

    ◆店舗網拡大が裏目に

     にもかかわらず今、しまむらは不振にあえいでいる。果たして何が起きたのか。

     「しまパト」効果などで目覚ましい成長を遂げたしまむらだが、近年は店舗網の拡大に伴い、先述の「売り切り御免」による弊害も目立つようになった。

     しまむらでは商品を売り切るため、各店で売れ残った商品を、同じ商品の売れ行きが良い店舗に陳列するなど、商品の「店舗間移動」を頻繁に行う。

     この店舗間移動、店舗数が少ないうちは、全店舗の状況が把握しやすくスムーズにできていた。しかし、店舗数が多くなるにつれ、作業負担の増加や在庫管理が複雑化を招き、経営に重くのしかかるようになった。このような状況の中、販売機会を逸してしまったケースもあるのではないか。
    .





    しまむら急ブレーキ…「しまパト」熱なぜ冷めた


    写真はイメージです


    ◆「ユニクロ化」が「しまパト」離れに?

     先述の通り、しまむらは近年、PBなどに注力し、販売する商品数を絞り込む戦略へと舵(かじ)を切った。売れ筋の商品については、品切れによる販売機会損失を防ぐために、商品ごとの仕入れ数量を増やす傾向が見られる。まさに「ユニクロ化」だ。

     しかし、商品数を絞るということは、もちろん展開できる商品数が減ってしまうことと表裏一体だ。さらに、什器の高さを下げるなどすれば陳列スペースが減り、これが消費者の「探して、選ぶ楽しみ」を奪うデメリットがある。

     つまり、「しまパト」の醍醐(だいご)味を消し去ることになってしまうのだ。

     しまむらの業績悪化の背景にはこのような「ユニクロ化」の失敗があった、と筆者は考えている。

     それでも、裏地あったかパンツのような大ヒットが続けば業績に貢献するはずだった。しかし、18年2月期はヒット商品に恵まれず、結果的に「客の選択肢が減っただけ」になった。「ユニクロ化」が裏目に出る一方、しまむら“らしさ”も失われてしまった。これらが不振を招いたのではないだろうか。

    • 0
古トピの為これ以上コメントできません

新しいトークテーマを作ろう

子育てや家事、旦那に関する悩み相談、
TV、芸能人に関する雑談など何でもOK!

トピックランキング

もっと見る

コミュニティカテゴリ