「希望の党」の中身がカラッポすぎて、笑いが止まらない【現代ビジネス】

匿名

秋桜

17/09/30 16:17:32

2017.09.29

◇これぞ政界お笑い劇場

 小池百合子東京都知事が新党「希望の党」を立ち上げたと思ったら、民進党は事実上の解党を決め、両党は合流に動き出した。さらに小池氏は都知事を辞任して、総選挙への立候補を模索している、と報じられた。これをどうみるか。

 驚き、呆れたのを通り越して、私はしばらく笑いが止まらなかった。本当だ(笑)。まさに「政界お笑い劇場」ではないか。政治家たちがこれほど我を忘れて、右往左往するのを見るのは、実に久しぶりだ。

 しかも、当の本人たちは大真面目である。だから芸人の下手なギャグより余計、面白い。希望の党の会見では、小池氏とおぼしき人物がドラマのオープニングさながらに、ヒールの足音を響かせながら逆光の光に向かって歩いて行く動画まで紹介された(

)。何度見ても、笑えてくる(笑)。

 何がおかしいかと言って、ネタがありすぎて困るのだが、順番に書いていこう。

 最初に言いたいのは、そんな野党勢力のドタバタを促したのは、国民の声であるという点である。安倍晋三首相が解散を決めたら突然、野党勢力が流動化し始めた。それは「このままでは、自分たちの当選が危うい」と気が付いたからだ。

 国民が実際に投票する前に、民進党は国民の声におののいて、解党せざるを得なくなった。自分たちの主張がいかに国民の支持を得ていないか、自ら認めた格好だ。主権者たる国民が政治を動かしたのである。これこそ「解散の大義」を如実に証明している。

 前原誠司代表はじめ民進党議員たちは、つい先日まで「大義なき解散」とか「モリカケ疑惑隠しだ」などと批判していた。それなら絶好のチャンスなのだから、安倍晋三政権打倒を掲げて真正面から挑めばいいのに、なんと戦う前から自分の党を壊してしまった。

 しかも、合流する相手は憲法改正と安全保障関連法の堅持を掲げている希望の党だ。おいおい、それは民進党がもっとも反対していた政策ではなかったのか。いったい、どういうことなのか。

 前原代表の選択は「もう民進党などどうなってもいい、政策もどうでもいい。とにかく自分の議席を守るためなら、みなさん、どうぞお好きなように」という話にほかならない。代表選で強調していた「最低条件でも党の一致団結」などどこへやら、である(https://thepage.jp/detail/20170807-00000022-wordleaf?pattern=1&utm_expid=90592221-90.Psn9uNmMQsqD2PQwW8WpfQ.1&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2F)。

 民進党のみなさんには、こういう代表を選んでしまったのは自業自得、お気の毒としかいいようがない。ま、それも十分予想された話ではある。私は代表選の最中から「民進党は流れ解散」という見通しを書いてきた(8月11日公開コラム「前原新代表を信用できないシンプルな理由」http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52562)。

 コラムで指摘したが、前原氏は1年前に自分のブログで書いたばかりの憲法改正論を「安保関連法は違憲だから、自衛隊を憲法に書くのは反対だ」などと訳の分からない理由で、さっさと取り下げてしまう代表である。もともと確固たる政治信条などないも同然なのだ。

続く

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

  • No.48 シャインマスカット狩り

    17/10/11 23:38:57

    小池さん支持率下がってきてる
    NHKの世論調査では、希望の党の支持率も下がってたね
    みんな目が覚めてきちゃったかな

  • No.36 芋ほり

    17/10/11 20:38:54

    >>31だって、日本が好きだし。

  • No.1 秋桜

    17/09/30 16:19:08

    続き

    ◇一体、何がしたいのか?

     そんな民進党議員が大挙してなだれ込む、とみられる希望の党はどうか。こちらも「お笑い度」は負けず劣らずである。小池氏は結党会見でなんと言ったか。まだ具体的な政策がないので、綱領をみよう。

     ーーーーー
     我が党は、立憲主義と民主主義に立脚し、次の理念に基づき党の運営を行う。常に未来を見据え、そこを起点に今、この時、何をすべきかを発想するものとする。

     1 我が国を含め世界で深刻化する社会の分断を包摂する、寛容な改革保守政党を目指す。

     2 国民の知る権利を守るため情報公開を徹底し、国政の奥深いところにはびこる「しがらみ政治」から脱却する。

     3 国民の生命・自由・財産を守り抜き、国民が希望と活力を持って暮らせる生活基盤を築き上げることを基本責務とする。

     4 平和主義のもと、現実的な外交・安全保障政策を展開する。

     5 税金の有効活用(ワイズ・スペンディング)の徹底、民間のイノベーションの最大活用を図り、持続可能な社会基盤の構築を目指す。

     6 国民が多様な人生を送ることのできる社会を実現する。若者が希望を持ち、高齢者の健康長寿を促進し、女性も男性も活躍できる社会づくりに注力する。
    ーーーーー

     この文章を読んで、希望の党が何を目指すのか、具体的にイメージできる読者はいるだろうか。私はまったくできない。まるで高校生でも書けそうな、中身のないスカスカの文章である。

     なかでも、小池氏が強調したのは「しがらみ政治からの脱却」だ。「しがらみ政治」とは一見、分かりやすい言葉だが、具体的に何を意味するのか。しがらみ(柵)とは、流れをせき止めるじゃまな柵といった意味である。

     これを政治の世界になぞらえれば「だれかとだれかの関係が深くて、そのために本来、あるべき姿から歪められた政治」というような意味だろうか。そんな政治からの脱却を、私が簡単に言い換えるなら「既得権益にまみれた官僚たちが主導する政治ではなく、政治家主導に改める」という話になる。そうだとすれば、私も賛成だ。


    ◇五輪と築地はどうなった?

     だが、彼女は官僚主導政治からの脱却など、初めからやる気も実績もまったくない。都知事になって「東京大改革」なるスローガンを掲げたが、やったのは東京五輪・パラリンピックの会場見直しと築地卸売市場の移転問題だった。

     それがどうなったか。会場見直しは結局、元どおりになった。約400億円の経費削減をしたと言っているが、それはまやかしである。予備費の減額と都の借金追加による予算項目の付け替えで400億円を削減したように見せかけただけだ。この件は都議会で自民党議員に追及された(http://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/educational/2017-08.html)。

     築地の移転問題は結局、豊洲移転を決めると同時に、築地にも市場機能を残すという。東京の近い場所に2つも大きな卸売市場が必要ないのは、素人でも分かる。移転派と残留派の双方にいい顔をしようとしただけなのだ。

     彼女は「改革」という言葉を多用する。だが中身はといえば、都知事の出発点からしてデタラメだった。小池氏は就任後まもなくの2016年9月1日、最初の都政改革本部の会議で居並ぶ都の幹部たちに「現職の仕事に関わらず、こうすれば良かったというアイデアを出してください」と呼び掛けた。

     つまり、官僚に改革を丸投げしたのである。これが彼女の言う「自律改革」だ。前例踏襲の官僚は自分の仕事を自ら見直すことはまずしない。まして同僚の仕事に口を出すなどは掟破りもいいところだ。

    続く

1件~3件 ( 全3件)

*コメント欄のパトロールでYahoo!ニュースのAIを使用しています

投稿するまえにもう一度確認

ママスタコミュニティはみんなで利用する共有の掲示板型コミュニティです。みんなが気持ちよく利用できる場にするためにご利用前には利用ルール・禁止事項をご確認いただき、投稿時には以下内容をもう一度ご確認ください。

上記すべてをご確認いただいた上で投稿してください。