＜長男傷害致死＞２４歳母に懲役１２年求刑　地裁堺支部公判

　堺市堺区の自宅で２０１５年６月、当時３歳の長男を浴槽に沈めて死亡させたとして傷害致死などの罪に問われた母親の住所不定、無職、常峰（つねみね）美香被告（２４）の裁判員裁判の論告求刑公判が１３日、大阪地裁堺支部（武田義徳裁判長）であり、検察側は懲役１２年を求刑した。判決は１９日。

　検察側は論告で、傷害致死罪について常峰被告の共謀を否定した夫の渉（わたる）受刑者（３３）＝傷害致死罪などで懲役９年が確定＝の証言を「（自らの公判などの供述と比べ）とてもちぐはぐで一貫性がない」として、常峰被告の共謀が成立すると主張。常峰被告が「（夫が長男の頭を沈めた）暴行を認識していたのは明らか」と指摘した。弁護側は「暴行して死亡させたのは夫の単独犯。暴行をあおる発言もなかった」とし、常峰被告も傷害致死罪について改めて無罪を主張した。

　起訴状によると、常峰被告は、長男英智（えいち）ちゃんの養父の渉受刑者と共謀し、１５年６月１４日夜～１５日未明、浴室で英智ちゃんの頭を沈めて死亡させたなどとされる。【山下貴史】
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