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- 17/06/24 06:42:03
2017年6月23日 22時18分 産経新聞
沖縄県糸満市の平和祈念公園で23日に開かれた沖縄全戦没者追悼式の会場周辺では、反米軍基地運動の活動家らが押しかけ、式典の最中も緊迫した空気が漂っていた。
毎年のように続く「慰霊」とかけ離れた光景。先の大戦で家族や友人を亡くした遺族の「静かに慰霊をさせてほしい」という思いは、今年も心ない怒声に踏みにじられた。(今仲信博)
「われわれは沖縄県民のためにやっているのに、それをぶちこわすのか!」
「警察官が暴力をふるいますよ!」
23日午前10時45分頃。追悼式会場の入り口近くの交差点で、反基地活動家の男女3人が場所の移動を促した沖縄県警の警察官に大声をあげていた。
そのうちの一人で、県外から来たという初老の男性会社員は、さらに若い警察官に向かって「再び沖縄県民は死ぬんだぞ。世界中の戦争がここから始まるんだぞ!」と叫んだ。香川県から来た60代の無職男性は記者に対し「あの警察官は制服を着てソフトモードだけど、本質は戦闘服を着てるんだから」と意味不明の持論を展開した。
炎天の下、交差点には約60人が集まった。「辺野古新基地NO」「すべての米軍基地を撤去せよ」などと書かれたプラカードを手にした参加者が多かったが、戦没者の慰霊とは関係のないものばかり。警察関係者などによると、会場外で抗議活動をしていたのは市民団体「沖縄平和市民連絡会」など複数の基地反対派の団体のメンバーだという。
団体の盛り上がりがピークに達したのは午前11時5分頃。安倍晋三首相を乗せた車列が反対派の目前を通過したときだった。
「安倍は帰れ!」
「ふざけんな!」
車列には割れんばかりのやじが飛んだ。
この後、団体は別の会場で行われる反戦集会に向かった。
一方で、追悼式は大きな混乱もなく進行した。来賓あいさつで安倍首相が紹介された際に会場の外から男性が何かを叫んだが、男性はすぐに係員らに制止された。
先の大戦で親族3人を亡くした那覇市の70代の男性会社員は「沖縄の問題は複雑だから、抗議活動をする人たちの主張もよく分かる」と理解を示す。ただ、こうも付け加えた。
「政治と慰霊は全くの別物だ。この場で言うことではない」
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