2年前から理由なく怒鳴られ 風呂も入らず 男の我慢限界、平手一発で最悪の結果に

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      17/06/15 18:10:18

    (つづき)
     弁護側による被告の父親に対する証人尋問では、被告の半生が語られた。被告は6人兄弟の長男。幼少期に母親が浮気し、サラ金から4千万円を借りて男性にみついでしまい、両親は離婚。6人兄弟は母親に引き取られ、被告は父親代わりに小学生のとき、新聞配達を始めた。中学卒業後は定時制高校に通い、昼間は会社へ、夜は別のアルバイトをして家計を支えた。

     弁護士に当時の被告について聞かれると、父親は「不平不満は一切言わなかった」と、肩を震わせて一気に泣き出した。傍聴席でもハンカチで目頭を押さえる人がおり、すすり泣く声が聞こえた。「我慢強い性格。何一つ問題を起こさない。今も変わっていない」。事件後に被告に面会した時も、変わらぬ大人しい様子だったという。

     「なぜ周囲の人に相談できなかったのか」との問いに、父親は「自分で全部引き受けて…。兄弟には迷惑を掛けたくないと思ったのでしょう。相談してくれれば良かったのに」と、被告の性格を推し量った。幼少期から母子家庭の6人兄弟の長男として、愚痴もこぼさず、ひたすら真面目に働いてきた被告。裁判の中でも、女性被害者からの罵詈雑言に「自分だけが我慢していれば」と思っていたことを繰り返し証言した。

     執行猶予付き判決を言い渡した佐藤裁判長は、被告に対し、「これで刑事裁判は一定の区切りとなったが、まだ人間としてやるべきことがあるはず。心配している親族のために、恩返しをする形で生きてください」と説諭した。被告は深く一礼して椅子に腰掛け、顔を真っ赤にして、声も出さずに泣き出した。裁判終了後、4人の裁判員が記者会見に出席した。40代の女性は「被告は物静かな感じで温厚そうだった。被害者に対する怒りに同情した」と話した。

     隣人同士のトラブルが、死亡事件にまで発展した最悪のケースだった。幼少期からの我慢強い性格は一方で、誰にも相談しないという悪循環につながった。それでも、裁判長の言うように、「物に当たってもいいから人を殴ってはいけない」と踏みとどまれなかったのか。被害者の無念の思いも背負い、生きてほしいと思う。

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