＜仙台・中２自殺＞日常的にいじめ　アンケート結果報告
４月に仙台市立中学２年の男子生徒（当時１３歳）が自殺した問題で、学校が実施したアンケートの結果、男子生徒が複数の生徒から悪口を言われたり、「菌扱い」されたりするなどのいじめを日常的に受けていたことがわかった。市教育委員会が７日、市議会に報告した。今後、第三者委員会がアンケート結果を基にいじめと自殺との因果関係を調べる。

　男子生徒が通っていたのは市立折立（おりたて）中学校。同校は５月、いじめの実態を調べるため全校生徒を対象にアンケートを実施した。その結果、「複数の生徒からほぼ毎日悪口を言われていた」「菌扱いされていた」「髪の毛に消しゴムのかすが乗っていた」など約５０人の生徒がいじめの内容を具体的に記述した。

　このほか、男子生徒が「『死にたい、死んでも誰も悲しまない』と言っていた」という記載や、自殺当日の４月２６日朝、「顔色が悪くふらふらしていた」という記述もあった。

　市議会の岡部恒司議長は「市役所と議会が一緒になって防止策を打ち出さなければならない」と述べ、調査特別委員会の設置を視野に対応を検討する方針を示した。

　市教委によると、男子生徒は同日午前、上履きのまま同校から外出し、自宅近くのマンション敷地内で倒れているのが発見された。同校は昨年５月以降、男子生徒へのいじめを把握していたが、「解消した」として、自殺があった今年４月に就任した校長に引き継がず問題化。教諭２人から口に粘着テープを貼られるなどの体罰を受けたことも発覚している。