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- 17/03/25 15:45:24
鹿児島県伊佐市のスーパーの駐車場で、車の中にあった酒を盗んだとして、
51歳の男性が窃盗の罪に問われた裁判で、鹿児島地方裁判所加治木支部は
「車や酒は警察官のもので、警察には男性に車上狙いをさせる目的があったと認められ、捜査は違法だ」
として、男性に無罪を言い渡しました。
この裁判は、去年9月、伊佐市のスーパーの駐車場にとまっていた、鍵のかかっていない軽トラックから、
発泡酒1箱、2500円相当を盗んだとして、51歳の男性が窃盗の罪に問われたものです。
男性が盗んだ発泡酒や軽トラックの持ち主が、窃盗事件の捜査を担当する警察官だったことから、
裁判では、警察が男性に車上狙いをするよう働きかけ、実行したところを逮捕する、
違法な「おとり捜査だったかが争点となり、検察側は男性に懲役1年6か月を求刑していました。
24日の判決で、鹿児島地方裁判所加治木支部の小畑和彦裁判官は
「警察官は、男性を車上狙いで検挙する目的で、軽トラックの助手席に
発泡酒を置いた状態で、駐車していたと認められる」
と指摘しました。
そのうえで、
「捜査として許される範囲を逸脱しており、国家が犯罪を誘発し、捜査の公正を害するものとして違法だ」
として、違法な「おとり捜査」と認め、男性に無罪を言い渡しました。
男性の弁護を担当した茂木佑介弁護士は
「主張がおおむね認められ、判決には満足しています。捜査機関に対する問題意識が高まっている今、
捜査手法に対する警鐘を鳴らせたことは、今後につながると思います」
と話していました。
鹿児島県警察本部は
「無罪判決が出たことは承知しているが、裁判が確定したわけではないので、コメントは差し控える」
としています。
鹿児島地方検察庁は、無罪判決を受けて、
「判決の内容を精査し、上級庁と協議のうえ、控訴するかどうか判断したい」
としています。 (NHK)
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