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南シナ海問題めぐり各国首脳が発言
東アジアサミットでは、南シナ海の問題について、ASEAN域外の国の首脳から、「力による解決は認めず、拘束力のある国際的な仲裁裁判の判断にしたがって解決すべきだ」という発言があったほか、国連海洋法条約に加え航行や上空飛行の自由を順守するよう求める意見が出たということです。
また、ASEAN諸国の首脳からも、「国連海洋法条約を含む国際法を順守するなかで、平和的な形で対話を通じて解決していくべきだ」とか、「非軍事化が重要だ」という指摘があったほか、航行や上空飛行の重要性に言及する首脳もいたということです。一方で、ASEANと中国との対話を歓迎し、「ASEANと中国の外務省間のホットラインの開設や連絡メカニズムの設置を歓迎する」といった発言もありました。
このように、ASEAN諸国の中からも、日本と同様に、国際法の順守の重要性を指摘する意見も出されましたが、多くの首脳が、中国が受け入れを拒む国際的な仲裁裁判の結果には言及せず、中国への配慮をにじませました。
不拡散に関するEAS声明採択
ラオスで開かれていたEAS=東アジアサミットは、北朝鮮が繰り返す弾道ミサイル発射に深い懸念を表明し、北朝鮮に対して核・ミサイルに関する計画を不可逆な方法で廃棄し、国際法上の義務を順守するよう求めることなど盛り込んだ「不拡散に関するEAS声明」を採択しました。
それによりますと、前文で北朝鮮による核実験や事実上の長距離弾道ミサイルの発射を受けて、国連の安全保障理事会がことし3月に採択した決議を完全に支持するとともに、安保理の関連決議に違反し、それを無視した北朝鮮による弾道ミサイル発射に対して、深い懸念を表明するとしています。そして、主文では「北朝鮮に対し、核、ミサイルにかかる計画を完全検証可能かつ不可逆な方法で廃棄し、その国際法上の義務を順守するよう要求し、北朝鮮の核実験、弾道ミサイル発射に対する重大な懸念を表明する」としています。そのうえで、「すべての関連する安保理決議あるいは2005年の6か国協議の共同声明の完全な実施を求め、朝鮮半島の平和的な非核化に向けた実質的な進展を図るために、早期に6か国協議の意味ある再開をするための共同努力を継続するよう求める」としています。
一方、政府関係者によりますと、EASの議長声明については、首脳間の討議を踏まえてさらに各国間で調整が続く見通しで、発表の時期はまだはっきりしないということです。
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16/09/09 13:49:21