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- 16/06/27 07:49:13
産経 2016.6.26
「こいつ、頭おかしいんちゃうんか」「だぼ!」-。
隠しカメラには、
介護ヘルパーによる
20回以上の暴言が収録されていた。
神戸市は6月2日、訪問介護の利用者の女性(70)への虐待行為があったとして、神戸市長田区の訪問介護事業所を
15日から半年間、介護報酬請求の20%減額などの処分にすると発表した。
しかし、この発表に事業所側が「虐待は事実誤認」と猛反発。
女性の家族が設置した隠しカメラの映像についても「(利用者側に)陥れられた」と反論し、行政と事業所側による異例の“水掛け論争”に発展しているのだ。
“虐待”の映像が録画されたのは平成27年9月15日午前だった。
その年の夏、訪問介護を受けていた女性から「ヘルパーからきつい言葉を言われる」「たたかれる」などという訴えを聞いた家族が約1カ月間、長田区の女性宅に隠しカメラを設置していた。
映像は計約95分間で、問題の場面は約4分間。
更衣介助のため、女性宅を訪れた事業所の50代の女性介護ヘルパー2人が
「うっとうしい」
「頭おかしい」
「だぼ(=のろま、愚鈍、愚か者などの意味)」などと悪態をつきながら、女性の着替えを介助する様子をとらえている。
市によると、映像の中では、ヘルパー2人は女性を床からベッドにほうり投げるように乱暴に移動させ、女性の右太ももを2、3度小突くなどし、女性の身体が左右に揺れるほど荒々しく着替えを行っていた。
女性にけがはなかった。
同年9月末、女性の家族が映像を市に持ち込み「虐待ではないか」と訴えたことを受け、市は事業所への調査を開始。
同年10~11月に管理者とヘルパーら計13人に聞き取り調査を実施した。
市によると、虐待したとされるヘルパー2人はいずれもベテランで、職場のリーダー格だった。
2人は市の聞き取り調査に「手荒く介護し、多数の暴言を吐いた」と認めた上、「もともと、自分でできることをやろうとしない女性にいらだちがあった」と話したとされる。
市は調査の結果、身体に外傷が生じる恐れのある暴行を加え、暴言で心理的外傷を与えたとして、虐待事案と認定した。
しかし、行政処分を検討する段階に移行すると、市側と事業所側の「認識」の違いが露呈した。
ここから事態は混迷を深めていく
続く
神戸市と介護事業所の説明の違い。
事業所側は行政処分の取り消しを求め、近く提訴する準備を進めている
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