- なんでも
- 鮭フライ
- 16/05/11 08:52:09
育児にまったく参加しない夫、申し訳程度に手伝ったぐらいでイクメン面する夫、家事は女性がするものと思っている夫、妻のキャリアに無理解な夫、そもそも女性が働くこと自体をよしとしない夫、稼いでいるのは俺と威張る夫たちに……。
【人気連載マンガ】Twitterフォロワー数37万人超!! 日本一有名な男性保育士。
てぃ先生の笑えて泣ける保育日誌!
彼女たちは最初から怒りを爆発させていたわけではない。
お互いに理解し合い、夫婦関係をよりよくして幸せな家庭を営みたいというささやかな願いが無視され、時に踏みにじられ、やがて怒りへと変わっていく。
けれど、恐ろしいのはその後だ。
怒りの炎が鎮まり、あきらめの境地に達した妻たちは、ため息とともに思う、
「夫が早く死んでくれればいいのに」と。
夫たちは「特別にヒドい男性」ではない。
では、妻たちが
「特別に怒りっぽい女性」かというと、これも違う。
ごく普通の家庭で、ごく普通の妻たちが、夫が死ぬことを切望している。
著者の小林美希さんは、個別の事例をあげながらその裏にある、男女間の賃金格差、性別役割分担、マタハラ、非正規雇用の増加、長時間労働など社会問題をひもといていく。
幼いひとり娘が難病に冒されたことにすら夫はたいした関心を示さず、仕事を辞めた妻が看病に専念し心身が押しつぶされそうになっているところに、「夕飯は簡単なものでいいよ」といい、シャンプーひとつ自分で買おうとしない。
彼のように、家庭内のケアはすべて女性が無償で行うのが当たり前だと思っている男性はいまだ多い。
夫婦で力を合わせて看病すれば、妻もキャリアを中断せずに家庭の収入も安定し、家族の関係も強固になったはずなのに。
子育てと仕事を両立する妻の活躍に夫が嫉妬し、妻が繁忙期で帰りが遅くなる日は無理やり子どもたちを早く寝かせつけ、母子を会わせないようにする夫もいれば、病気で子宮を摘出した妻に「子宮を取ったら、女じゃねーな」といってのけた夫もいる。
どの例も夫側からすれば「そんなことで」と思うかもしれない。
しかし、当然のことながら妻たちは一朝一夕の無理解で怒りを爆発させるわけではなく、何年、時には何十年もかけて夫に失望し、夫の死を願うようになっている。
≫続く
『夫に死んでほしい妻たち』(小林美希/朝日新聞出版)
- 0 いいね
No.-
2
-
続き