- 病気・健康
- いちご
- 16/03/07 17:56:53
骨盤内のいちばん下(底)にあり、まさに縁の下の力持ちといった役割を担っている「骨盤底筋」。骨盤内の臓器を支えたり、姿勢を保ったりはもちろん、尿道・膣・肛門を取り巻いている筋肉のため、その排泄とも密接な関わりを持っている。この筋肉が弱いと尿漏れや頻尿などのトラブルが起きやすくなる。
日本人は昔、畳の生活、和式トイレ、布団の上げ下げ、床の雑巾がけ、草むしりなど、「しゃがんで立つ動作」を頻繁に行っていたので、日常生活の中で、骨盤底筋が自然と鍛えられていた。また、普段から着物を着て帯をキュッと締め、姿勢がよかった日本女性は、骨盤底筋を含むインナーマッスルがつねに鍛えられていたと想像できる。
それに比べて現代の日本人は、便利な家電や、交通機関、デスクワーク、椅子に座る生活などにより、骨盤底筋が昔の女性に比べて弱いといわれている。
整形外科医、医学博士であり、「Dr. KAKUKO スポーツクリニック」の院長を務める中村格子さんは「整形外科では『骨盤帯』という言い方をします。笑ったときに尿やオナラが漏れる方…それは骨盤帯が衰えている可能性があります。運動不足や加齢などで、ここが弱くなっている人は、たいてい下腹がポッコリ、お尻が下がっているのです」と語る。
骨盤帯はさまざまな部位と連動しているので、すり足で歩く人、膝を曲げて歩く癖のある人、足底筋が落ちている人なども、早くから骨盤帯が衰えていることが多いそうだ。
骨盤底筋は、横隔膜、腹横筋、多裂筋と連動して動く深層筋で、医療、健康、スポーツの分野でも注目が高まっている。腰、骨盤まわりの筋肉にも関係が深く、痛みの改善にも役立つことから、中村医師自らが骨盤底筋トレーニングの指導をすることもあるという。
脂肪がついてお腹やお尻がたるみ、姿勢が悪くなる原因になる骨盤底筋の衰え。体型のくずれが気になる人は、骨盤底筋を鍛えてみてはいかがだろう。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160306-00010000-ourage-life
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