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- 匿名
- 16/01/06 17:54:57
北朝鮮が実験を行ったと発表した水爆は、重水素などの核融合反応を利用することで、通常の原爆よりも大きな破壊力を持たせることのできる核兵器です。
原爆がウランやプルトニウムの核分裂反応によってエネルギーを生み出すのに対し、水爆は太陽が膨大なエネルギーを作り出すのと同じ核融合反応を利用します。同じ燃料の量であれば、水爆のほうがより大きなエネルギーを得られるため、原爆に比べ、威力は桁違いに大きくできるとされています。
ただ核融合反応を起こすには、超高温、超高圧の状態を作り出す必要があり、実用化されている水爆では、原爆を起爆剤にして重水素などの核融合反応を起こす方法が一般的です。
日本原子力研究開発機構によりますと、水爆は発生する放射性物質がほとんどないとされ、放出される物質で水爆による実験かどうかを確かめるのは難しいということです。
しかし、起爆剤に原爆が使われるため、監視は通常の核実験と同じ態勢で行われるということです。
水爆は1950年代以降、アメリカと旧ソ連の冷戦を背景に、両国での開発競争が盛んになり、世界各地で実験が行われました。1954年、太平洋のビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験は、広島に投下された原爆の1000倍の規模とされ、放射性物質いわゆる「死の灰」が太平洋の広い範囲に降り注ぎ、日本の漁船「第五福竜丸」の乗組員23人全員が被爆して、このうち1人が亡くなっています。
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