• No.3 匿名

    16/01/01 23:36:41

    男もコミュニケーションに問題を抱えていたのかもしれない。

     公判に証人出廷した父親によると、中学時代は生徒会長を務める優等生で、家では「素直で穏やかな子。反抗期もまったくなかった」という。だがそれは、男に言わせれば「自分の意思を伝えられない」ことの裏返しだった。

     男は大学進学時も就職時も、「スポーツ系の道に進みたい」との希望があったが、それを言い出せないまま、父親の勧めや指示に従って別の道へ進んだ。就職先でも先輩や上司に自分の言い分や疑問を伝えられない日々が続き、ストレスがたまる一方だった。

     限界が近づく中、ストレスを発散する方法として選んだのが、これまで「軽くみていた」女性を襲うことだったようだ。

     男は逮捕後に保釈されてから、自分自身の抱える問題に気付き、民間団体が主催する「性犯罪の再犯防止プログラム」に通い始めたという。プログラムとは、専門家との個人面談や性犯罪加害者とのグループワークを通じ、自分の思考の「ゆがみ」を知り、治療を受けるものだ。

     大阪地裁は6月、男が再犯防止プログラムを継続して受けることを前提に、「今回に限って社会内での更生の機会を与える」として、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役4年)を言い渡した。

     事件を機に、若くして仕事も恋人も世間の信頼も失った男。代わりに背負った被害者の怒りと苦しみは、一生消えない重みになるはずだ。

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