匿名
働く親にとって大きな問題は、保育所や学童保育が終わる午後6~7時ごろ以降、誰かが子どもの世話をしなければならないことです。祖父母のサポートや、ベビーシッターを雇えるお金がある人以外は、自分が保育園に子供を迎えに行き、家に連れて帰らなければなりません。子供の急な発熱や行事の時も同じです。
ところが、上司の大半は、専業主婦の妻のサポートを受けて仕事にまい進してきた男性。育児に理解のある上司の下で働けるかどうかは運次第。今も、育児で早退や欠勤をする女性に対する理解のない上司は少なくありません。
誰かが世話しないと子供は育たないという当たり前
さらに彼らは、育児のために早退したり、休業したりする男性部下にはいっそう厳しく、仕事に対してやる気がないとみなし、評価を下げがちです。「仕事第一」という価値観を内面化しているためです。
若い世代の男性がもっと育児に関わりたいと望んでも、上司の意識が障害になることが多いのです。まだ目立っていませんが、育児をめぐる「男対男」の対立構造も生まれているのです。男女ともに、子育て自体が働くうえでリスクになっています。
日本では1997年、共働き世帯が片働き世帯を上回りました。背景にグローバル化・IT化の進展があります。
企業の国際競争が激しくなり、労働力コストを抑えるために、非正規雇用が増えました。さらに、企業に占める高年齢層社員の割合の増加もあって、若年層正社員の賃金が抑制される傾向が見られます。この状況下で、妻が夫の所得低下を補おうとするため、共働きが増えました。サービス職・ケア労働に対する需要の高まり、女性の高学歴化などの要因も女性の就業を促しています。
日本の「無限定性労働」が女性を排除する
男が外で稼ぎ、女性が家事・育児を担うという「性別役割分業」意識が根強い日本社会では、子供が生まれると、母親が「やる気のある正社員」「フルタイム労働」の立場から降りるケースが多く見られます。
日本の企業の正社員の働き方が、どの職務を与えられても、転勤を命じられても、残業が日常化しても、会社の要請に従うことを求める「無限定性」という特徴を持っているからです。この働き方、働かせ方が育児中の女性を正規雇用、フルタイム労働から排除しています。
たとえ正規雇用で働き続けることができても、職場では2級戦力とみなされ、責任ある面白い仕事と昇進から遠ざかる職務コースに乗ってしまいがち。このコースを「マミートラック」(注)と呼びます。
男でも女でも、評価されない働き方にやりがいや満足を感じにくいのは当たり前です。特に女子学生は、学校の中では、より「男女平等」が進んでいるからか、就職後このような状況が待っていることをなかなか想像しにくいようです。
時短勤務に移ったり、非正規の仕事に転職したりしたとしても、早く帰宅した後は、アメリカの社会学者・ホックシールドが「セカンド・シフト」と呼ぶ、1日平均4~5時間に及ぶ無償の家事労働を受け持ちます。食事を作るのもお風呂に入れるのもたいていは母親。仕事を家に持ち帰ってもなかなか時間は取れません。
男性化して働けと言われても「無理」
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