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- 15/02/15 09:18:28
東京・明治神宮野球場をメーン会場として先月二十五日に開かれた「新宿シティハーフマラソン・区民健康マラソン」で、コースを横切ろうとした七十代の女性がランナーと接触、転倒して太ももの骨を折る重傷を負っていたことが分かった。日本陸連は、ランナーとスタッフや一般市民が接触した負傷事故は「聞いたことがない」としている。ランニングブームを受けてマラソン大会は増えているが、安全管理が不十分な大会もあると指摘する専門家もいる。 (宮畑譲)
ハーフマラソンは、明治神宮野球場を発着点に、防衛省や新宿御苑を周回するコースで行われた。大会を主催した「新宿未来創造財団」によると、女性はレース途中、ランナーの集団が途切れた際に日本青年館脇にある横断歩道を渡ろうとして、走ってきた男性ランナーと接触して倒れたという。
女性はハーフマラソン前に行われた健康マラソンのボランティアを終え、帰宅するところだった。
ハーフマラソンの参加者は四千七百二十三人(定員五千人)。財団職員やボランティアら千百四十四人が沿道で警備に当たり、事故が起きた横断歩道には六人を配置していたが、防ぎきれなかった。財団の担当者は「高齢者なのでもっと配慮が必要だった。今後はスタッフの配置や安全性を高めたい」と話す。
近年のランニングブームを受けて、マラソン大会は増加傾向にある。月刊「ランナーズ」を発行する「アールビーズ」(東京都渋谷区)のデータによると、同社が運営するエントリーシステムを利用する全国の大会は、二〇〇七年の八百七十三大会から一三年には
千五百八十七大会に増えた。
スポーツジャーナリストの増田明美さんは「新宿の大会は定員と警備人員の数だけで言えば不十分というわけでない。ただ、より細かい対策やボランティアへの指導が、今後の課題となってくると思う」と警鐘を鳴らす。その上で「公道を借りていることを忘れてはいけない。
もう一度、安全対策を考えるきっかけにしてほしい」と話す。
二十二日に開かれる東京マラソン(東京新聞=中日新聞東京本社=など共催)では、銀座などの都心で三時間以上道路を横断できなくなる場所もある。警視庁によると毎年、ガードマンや警察官がその場で判断して歩行者を渡らせていることがあるという。
増田さんは「東京マラソンは知名度があることもあり、特別に支援が充実している大会。新しい市民マラソンでは、主催者やボランティアら支える側の知識をもっと充実させていく必要がある」と指摘している。
ソース(東京新聞) http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015021502000120.html
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