携帯官能小説 へのコメント(No.104

  • No.104 匿名

    15/01/10 23:05:08

    どのくらい待ってたのだろう?

    祈る気持ちで待っていた真由子の目の前で、【手術中】の赤いランプが消えた。

    真由子は手術室に身体を向けた。

    1人の医師が出てきて、真由子の前で言葉を発し、一礼すると、真由子の側を通り過ぎどこかへ消えた。

    真由子は泣き崩れた。

    『ご臨終です』

    (嘘、嘘だよ、しんが死ぬわけない、悪い冗談やめてよ、しんが死ぬわけないじゃない!)

    看護師が真由子の側に来て、道を開けるように言った。
    やがて、顔にも身体にも白い布をかけられた慎一がベッドに乗せられ出てきた。

    真由子『しん?しん、しん!』
    看護師『落ち着いてください。あとで、安置所にご案内しますから。』

    安置所?何よそれ…しんは生きてるでしょ?何あの白い布、しんの顔が見れなかったじゃない!

    看護師に言われるまま、真由子はロビーで待っていた。

    看護師『お待たせしました』
    真由子は顔を上げた。
    看護師『行きましょう』
    真由子は無言のまま、看護師の後をついて歩いた。

    病院の外に出て、敷地内を奥へと進んだ。
    【大瀬研究所】と書かれた建物に入り、エレベーターでB2Fに降りた。

    看護師『こちらです』
    【霊安室1】と書かれた部屋のドアを、ゆっくりと開け中に入った。
    ベッドに寝かされていた慎一の、顔に被せられた白い布をめくる。

    真由子『しん…やだ、何でよ?ねぇ何で?やだ、死んじゃやだよ~!しん、起きてよ、帰ろう?まだケーキ食べてないよ?温泉旅行も行ってないよ?ずっと一緒に居るって約束したじゃんか~、しん、約束守ってよ…』
    大粒の涙を流しながら、もう聞こえない慎一に必死に訴える真由子。
    …うわぁぁぁん
    声を出しながら大泣きしながら、もう目を開けることのない慎一を抱きしめた。

    身体に被せられた布をめくり、お腹の上に組まれた慎一の手を、上からギュッと握りしめた。
    冷たい手。
    あんなにも優しく真由子を抱きしめ、頭を撫でてくれた愛しい手。
    真由子が心から安心出来た腕の中にも、もう二度と抱かれることはない。

    上手にギターを弾きながら、時々マイクを握りしめ歌ってたバンドマンの慎一。
    バイト先の先輩だった慎一。
    真由子の大切な彼氏。

    慎一との思い出が、走馬燈のように頭の中を駆け巡った。

    真由子の目からは、涙しか出て来なかった。

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