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- 匿名
- 14/11/25 09:23:02
ショウワノート(富山県高岡市)の「ジャポニカ学習帳」は、昭和45年の発売以来、累計で12億冊を販売し、子供向け学習ノートの代名詞となっている。
珍しい植物を表紙写真で紹介しているほか、百科事典のダイジェスト版を最初と最後のページに掲載し、子供たちが新知識を身につけられると好評だ。
時代のニーズを取り込む努力も怠らず、幾度かの危機を乗り越えつつ、40年以上にわたりトップブランドの地位を守ってきた。
2年前には、それまで植物とともに表紙写真で使われていた昆虫が消えた。
教師や母親から、「気持ち悪い」とクレームが寄せられたためだ。
「若い先生が蝶蝶を見て『蛾じゃないの?』と。昆虫採集の機会が減ったせいかな…」。片岸社長は寂しそうに話す。
トップブランドを維持するには、伝統を守るだけでなく、時代のニーズを取り込む柔軟性も必要だった。
今月には小学校高学年向けに新シリーズ「ジャポニカフレンド」を投入した。表紙に子供の顔のイラストを入れた、
「本家」と趣の異なるデザインで、女の子を意識してかわいらしさを強調した。計算用などに使う2冊目の需要がターゲットだ。
片岸社長は「時代に合わせて需要を喚起しないと生き残れない」と話す。
誰もが知る商品だけに、近年は類似商品が出回ったり、大人向けの風俗パロディーに仕立てられ、イメージが損なわれることもあった。だが、今夏には、商標法などで保護される「立体商標」への登録という形で長年貫いてきた丁寧なものづくりの努力が報われた。
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