８月家計調査：５カ月連続　４．７％の減少　支出２８万円

http://fp.mainichi.jp/news.html?c=mai&id=20140930k0000e020204000c&t=full

　総務省が３０日発表した８月の家計調査によると、１世帯（２人以上）当たりの消費支出の増減率は、前年同月比４．７％の減少（物価変動の影響を除いた実質）となった。
下げ幅は７月（５．９％減）よりも縮小したが、前年同月を下回るのは５カ月連続。
消費増税前の駆け込み需要の反動減が長引いていることに加え、広島市北部の土砂災害など全国的な悪天候が影響した。
１世帯当たりの消費支出は２８万２１２４円だった。

　５カ月連続の減少は、東日本大震災の影響があった２０１１年３～１１月の９カ月間連続以来の長さ。８月の減少率は消費税導入時の１９８９年の１．９％減、前回増税時の０．５％減よりも大きい。
ただ、総務省は前月比ではほぼ横ばいだとして「このところ持ち直している」という基調判断は据え置いた。

　８月は、価格が高く、増税前の駆け込み需要が強かったエアコンが同４８．６％減となるなど「家具・家事用品」が同８．８％減。
リフォームなどを含む「住居」は駆け込み需要の反動で同２１．２％減少した。
悪天候の影響では果実・野菜ジュース（同１６．５％減）やアイスクリーム・シャーベット（同２１．８％減）などの購買意欲が低下して「食料」が同２．３％減、国内パック旅行（同１７．３％減）などを含む「教養娯楽」も同７．１％減だった。

　一方、衣料品などの「被服及び履物」は２．６％増で５カ月ぶりに増加。
気温が低く、販売が始まった秋物衣料が好調だったためと見られる。【横山三加子】