＜工場爆発＞千葉の廃棄物処理施設で２人死亡１８人重軽傷

　１５日午後４時１０分ごろ、千葉県野田市二ツ塚の廃棄物処理施設「エバークリーン千葉リサイクルセンター」から「爆発があった」と１１０番があった。県警によると、廃油を精製する作業中にタンクが爆発し、屋内にいた男性２人が死亡。ほかに重傷２人を含む男女計１６人が負傷した。

　県警や市消防本部によると、事故当時、男性作業員１５人が精製作業にあたっていた。爆発で屋根や壁などが吹き飛び、全身にやけどを負った作業員２人がタンク建屋内のがれきから心肺停止状態で見つかり、死亡が確認された。負傷者のうち３人は隣接する工場などにいた男女という。

　現場は東武野田線梅郷駅から東約１・３キロで、多くの工場がある工業団地の一角。市によると、数百メートル離れた住民からも「衝撃波と振動を感じた」と通報があった。爆風で周辺の民家の窓ガラスが割れるなどの被害が出ており、住宅被害も調べている。市消防本部は隣接する茨城県や埼玉県の消防署にも応援を要請し、計約２５台の車両が出動。発生から約１時間で鎮火したが、現場は騒然となった。

　同センターには約１００人が勤務。関東地方の企業などから廃油を回収して処理し、再生油として精製していた。放射性物質を含む汚泥の処理も行っており、敷地内で一部が保管されていたが、爆発場所からは離れており、影響はないとみられるという。【黒川晋史、橋口正、小泉大士】

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　エバークリーンの本社（東京都千代田区）によると、亡くなった２人は共に社員で、埼玉県越谷市の飯田賢治さん（５０）と千葉県野田市の増田一夫さん（５２）。加藤栄作社長は１５日夜に記者会見し、「蒸留施設の遠心分離機から煙が発生し、緊急で停止作業をしたところ爆発した」と説明。「大惨事になってしまい、近隣住民の皆さまにおわびを申し上げる」と謝罪した。
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