官能小説得意な方! へのコメント(No.309

  • No.309 匿名

    13/12/15 20:17:24

    慎吾ママさんいつもありがとうございます!
    続きが楽しみでずっとソワソワしてます笑
    お忙しい中の投稿ホントにありがとうございます(^^)

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

返信コメント

  • No.310 慎吾ママ

    13/12/16 01:52:36

    >>308>>309こちらこそありがとうm(__)m


    >>307
    続き

    「ここは…」

    着いたのは小さな美術館だった。郊外にあるせいかガランとしている。しんごは帽子とマスクを再び着用して車を降りた。敷地は広く、ガレージから建物へ続く石畳も長い。石畳の両脇は芝生になっていて所々に不思議なオブジェが飾られていた。ちらほら、中高年の方や美術学生らしき姿が見える。

    「行こう」

    しんごは私の手を握り、オブジェを眺めながら石畳を歩く。片側の芝生の向こうには海が見えた。

    「よく来るの?」

    「うん、たまに。インスピレーションをもらいに一人でね。誰かと来たの、初めてだよ。ちょうど今俺の好きな画家の絵があるの。」


    そうだ、しんごは絵を描くんだ。


    建物の中はシンと静まり返り、厳かな雰囲気が漂っている。会話なんかすると声が響きそうだ。私は黙ってしんごに手を引かれるまま着いて行く。いくつかの部屋の壁にはたくさんの絵。部屋の中央には彫刻やオブジェ。近代っぽいのから聖書の一端を切り取ったような物まで。


    どうしよう………ぜんっぜんわからない。写真みたいなのはすごいなーと思うけど、ただ絵の具を飛び散らかしたみたいなやつはさっぱり理解出来ない。しんごは………


    眼鏡越しの彼の目をチラリと見てみる。キラッキラしてるというか、すごく真剣な眼差しで喰い入るように一つ一つの美術品を見つめていた。

    『ちょっとゴメン』

    繋いでいた手を離し、スマホを取り出した。撮影は禁止だから何やら必死にメモしている。また見た事のない、新しいしんごの顔だった。

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