ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏が提訴した中国ﾒｰｶｰが逆提訴

【4月10日 AFP】米ﾌﾟﾛﾊﾞｽｹｯﾄﾎﾞｰﾙ協会の元ｽｰﾊﾟｰｽﾀｰ､ﾏｲｹﾙ･ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏から無断商標登録などで訴えられている中国のｽﾎﾟｰﾂｳｴｱﾒｰｶｰの｢喬丹体育｣が､逆に同氏を相手取り名誉棄損で提訴したことが10日､一部報道で明らかになった｡賠償金として約800万ﾄﾞﾙ（約8億円）を求めているという｡

　1980年代以降､ﾊﾞｽｹｯﾄﾎﾞｰﾙのｽｰﾊﾟｰｽﾀｰ選手として世界中でその名をとどろかせたｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏｡中国では｢喬丹｣の表記で知られている｡

　現役時代にNBAﾌｧｲﾅﾙを6度制覇しているｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏は昨年2月､｢喬丹｣という社名で自分とのつながりを連想させ､中国の消費者を故意に欺いているとして､自身の名前とﾌﾞﾗﾝﾄﾞの所有権を守るため喬丹体育を訴えた｡

　喬丹体育の製品にみられるﾊﾞｽｹｯﾄﾎﾞｰﾙ選手のｼﾙｴｯﾄについては､米ｽﾎﾟｰﾂ用品大手ﾅｲｷで使用されているｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏のﾌﾞﾗﾝﾄﾞﾛｺﾞ｢ｼﾞｬﾝﾌﾟﾏﾝ｣に酷似していることが指摘されている｡

　中国の英字紙ﾁｬｲﾅ･ﾃﾞｰﾘｰによると､喬丹体育は､ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏による訴えは自社ｲﾒｰｼﾞを傷つけ､消費者らにも誤解を与えたとして､ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏を相手取り､福建省にある本社にほど近い､泉州市の人民法院に提訴したという｡これまでのところ､同社はこの件に関してｺﾒﾝﾄを発表していない｡

　ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏による訴えは昨年､上海の人民法院に受理されているが､まだ判断は出ていない｡一部報道によると､ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏が同社に求めた賠償額は約800万ﾄﾞﾙ（約8億円）とされている｡

　1990年代にｼｶｺﾞ･ﾌﾞﾙｽﾞを6度のNBAﾌｧｲﾅﾙ制覇に導いたｼﾞｮｰﾀﾞﾝ氏｡1992年のﾊﾞﾙｾﾛﾅ五輪でも米国代表｢ﾄﾞﾘｰﾑﾁｰﾑ｣の一員として金ﾒﾀﾞﾙを獲得している｡