• No.1 つづき

    12/11/27 21:41:39

    >>1(の続き)

    ■誰が?何のために?
    ご神木は、誰が何のために枯らしたのか。

    現場を独自に調査した愛媛県林業研究センターの豊田信行さんは、
    木材に詳しい人物が関わっていると推測しました。

    根拠は木に彫られた穴の深さが4センチほどだったことです。

    木は表面から4センチほどの部分に、根が吸った水分を運ぶ管が通っています。
    穴はその管まで的確に掘られ、そこから入れられた除草剤が枝へと行き渡り、枯れたとみています。
     

    このような方法をとると、枯れるのは葉や枝だけで幹の中心部に影響はなく、
    木材としての質は下がらないといいます。

    県林業研究センターの豊田信行さんは、
    「効率的に薬を入れようとすれば、4センチ前後入れる。
    木を扱っている人々には常識的に知っている話です」と指摘しています。

    ■広がるご神木被害
    取材を進めていくと、
    ご神木が枯らされる被害は愛媛県内の別の神社でも起きていたことが分かりました。
     

    この神社には以前からご神木を売ってほしいと複数の業者が訪ね、
    去年はご神木4本が枯れて2つの業者に売却されました。

    これらの木でも同じような穴が見つかっていたということです。
    さらにこうした被害は愛媛県だけにとどまらないことも分かってきました。

    NHKの取材では、不自然な枯れ方をしたご神木は四国を中心にここ10年で、
    少なくとも25本に上っています。
     

    ■業界の内幕“かつては九州でも”
    相次ぐご神木の被害。
    木材業界の事情に詳しい人物に話を聞くことができました。

    この人物によると薬剤で木を枯らす手法は持ち主に木を手放させるためのもので、
    かつては九州などでも見られたということです。

    >>2
    (の続き)

    ■大木は高値で取り引き
    ご神木にいったいどれほどの価値があるのでしょうか。
    取材班は、奈良県にある大木を専門に扱う木材市場を訪ねました。

    国内では木材価格が低迷していますが、
    直径1メートルを超えるような大木はほとんど出回らず、高値での取り引きが続いていました。

    奈良県銘木協同組合の林秀樹課長は
    「去年売れた中には一本単価で600万、700万という木もあった。
    もっと太いものになればさらに価値がある」と話しています。

    質のいい大木は、歴史的建造物の再建や文化財の修復などで常に一定の需要があります。
    しかし国産の大木はすでに多くが伐採され、もはや神社や寺の境内にしか残っていないといいます。
     

    ■難航する捜査
    警察の捜査は難航しています。

    枯れた木から検出された成分を含む除草剤は市販のもので誰でも手に入れられることから、
    枯らした人物の特定は容易ではないとしています。

    また目撃証言などもありません。

    私たち取材班も多くの関係者に重ねて取材しましたが、
    最初にご神木の伐採と買い取りを持ちかけた木材業者を含め、
    いずれも不正への関与を明確に否定しました。

    何者かの手によって枯らされた愛媛県東温市のご神木。
    契約では年内に伐採されることになっていますが、神社側は一連の経緯が不透明だとして、
    伐採に「待った」をかけています。

    ■足りない木材・どう守る

  • No.1 つづき

    12/11/27 21:41:39

    >>1(の続き)

    ■誰が?何のために?
    ご神木は、誰が何のために枯らしたのか。

    現場を独自に調査した愛媛県林業研究センターの豊田信行さんは、
    木材に詳しい人物が関わっていると推測しました。

    根拠は木に彫られた穴の深さが4センチほどだったことです。

    木は表面から4センチほどの部分に、根が吸った水分を運ぶ管が通っています。
    穴はその管まで的確に掘られ、そこから入れられた除草剤が枝へと行き渡り、枯れたとみています。
     

    このような方法をとると、枯れるのは葉や枝だけで幹の中心部に影響はなく、
    木材としての質は下がらないといいます。

    県林業研究センターの豊田信行さんは、
    「効率的に薬を入れようとすれば、4センチ前後入れる。
    木を扱っている人々には常識的に知っている話です」と指摘しています。

    ■広がるご神木被害
    取材を進めていくと、
    ご神木が枯らされる被害は愛媛県内の別の神社でも起きていたことが分かりました。
     

    この神社には以前からご神木を売ってほしいと複数の業者が訪ね、
    去年はご神木4本が枯れて2つの業者に売却されました。

    これらの木でも同じような穴が見つかっていたということです。
    さらにこうした被害は愛媛県だけにとどまらないことも分かってきました。

    NHKの取材では、不自然な枯れ方をしたご神木は四国を中心にここ10年で、
    少なくとも25本に上っています。
     

    ■業界の内幕“かつては九州でも”
    相次ぐご神木の被害。
    木材業界の事情に詳しい人物に話を聞くことができました。

    この人物によると薬剤で木を枯らす手法は持ち主に木を手放させるためのもので、
    かつては九州などでも見られたということです。

    >>2
    (の続き)

    ■大木は高値で取り引き
    ご神木にいったいどれほどの価値があるのでしょうか。
    取材班は、奈良県にある大木を専門に扱う木材市場を訪ねました。

    国内では木材価格が低迷していますが、
    直径1メートルを超えるような大木はほとんど出回らず、高値での取り引きが続いていました。

    奈良県銘木協同組合の林秀樹課長は
    「去年売れた中には一本単価で600万、700万という木もあった。
    もっと太いものになればさらに価値がある」と話しています。

    質のいい大木は、歴史的建造物の再建や文化財の修復などで常に一定の需要があります。
    しかし国産の大木はすでに多くが伐採され、もはや神社や寺の境内にしか残っていないといいます。
     

    ■難航する捜査
    警察の捜査は難航しています。

    枯れた木から検出された成分を含む除草剤は市販のもので誰でも手に入れられることから、
    枯らした人物の特定は容易ではないとしています。

    また目撃証言などもありません。

    私たち取材班も多くの関係者に重ねて取材しましたが、
    最初にご神木の伐採と買い取りを持ちかけた木材業者を含め、
    いずれも不正への関与を明確に否定しました。

    何者かの手によって枯らされた愛媛県東温市のご神木。
    契約では年内に伐採されることになっていますが、神社側は一連の経緯が不透明だとして、
    伐採に「待った」をかけています。

    ■足りない木材・どう守る

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  • No.1 つづき

    12/11/27 21:41:39

    >>1(の続き)

    ■誰が?何のために?
    ご神木は、誰が何のために枯らしたのか。

    現場を独自に調査した愛媛県林業研究センターの豊田信行さんは、
    木材に詳しい人物が関わっていると推測しました。

    根拠は木に彫られた穴の深さが4センチほどだったことです。

    木は表面から4センチほどの部分に、根が吸った水分を運ぶ管が通っています。
    穴はその管まで的確に掘られ、そこから入れられた除草剤が枝へと行き渡り、枯れたとみています。
     

    このような方法をとると、枯れるのは葉や枝だけで幹の中心部に影響はなく、
    木材としての質は下がらないといいます。

    県林業研究センターの豊田信行さんは、
    「効率的に薬を入れようとすれば、4センチ前後入れる。
    木を扱っている人々には常識的に知っている話です」と指摘しています。

    ■広がるご神木被害
    取材を進めていくと、
    ご神木が枯らされる被害は愛媛県内の別の神社でも起きていたことが分かりました。
     

    この神社には以前からご神木を売ってほしいと複数の業者が訪ね、
    去年はご神木4本が枯れて2つの業者に売却されました。

    これらの木でも同じような穴が見つかっていたということです。
    さらにこうした被害は愛媛県だけにとどまらないことも分かってきました。

    NHKの取材では、不自然な枯れ方をしたご神木は四国を中心にここ10年で、
    少なくとも25本に上っています。
     

    ■業界の内幕“かつては九州でも”
    相次ぐご神木の被害。
    木材業界の事情に詳しい人物に話を聞くことができました。

    この人物によると薬剤で木を枯らす手法は持ち主に木を手放させるためのもので、
    かつては九州などでも見られたということです。

    >>2
    (の続き)

    ■大木は高値で取り引き
    ご神木にいったいどれほどの価値があるのでしょうか。
    取材班は、奈良県にある大木を専門に扱う木材市場を訪ねました。

    国内では木材価格が低迷していますが、
    直径1メートルを超えるような大木はほとんど出回らず、高値での取り引きが続いていました。

    奈良県銘木協同組合の林秀樹課長は
    「去年売れた中には一本単価で600万、700万という木もあった。
    もっと太いものになればさらに価値がある」と話しています。

    質のいい大木は、歴史的建造物の再建や文化財の修復などで常に一定の需要があります。
    しかし国産の大木はすでに多くが伐採され、もはや神社や寺の境内にしか残っていないといいます。
     

    ■難航する捜査
    警察の捜査は難航しています。

    枯れた木から検出された成分を含む除草剤は市販のもので誰でも手に入れられることから、
    枯らした人物の特定は容易ではないとしています。

    また目撃証言などもありません。

    私たち取材班も多くの関係者に重ねて取材しましたが、
    最初にご神木の伐採と買い取りを持ちかけた木材業者を含め、
    いずれも不正への関与を明確に否定しました。

    何者かの手によって枯らされた愛媛県東温市のご神木。
    契約では年内に伐採されることになっていますが、神社側は一連の経緯が不透明だとして、
    伐採に「待った」をかけています。

    ■足りない木材・どう守る

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