• No.37 匿名

    12/11/02 11:26:35

    日付見てね。(抜粋です)


    ミトコンドリアDNAの可能性と限界・8
    再び、アイヌと琉球人の遺伝的距離
    orig: 2001/10/24
    ver2: 2001/10/28
    rev3: 2002/01/30 訂正

    第6で、アイヌと琉球人の遺伝的距離、について述べた。
    この内容は宝来さんの以前の研究に基づいたもので、その範囲で観察されたことの一つは

    「アイヌと琉球人の間には共通パターンがない」というものだった。

    これはNHK出版から1999に発行された『驚異の小宇宙・人体III 遺伝子DNA』にも紹介されている。
    これにより、宝来さんは『DNA人類進化学』p112で
    「アイヌと琉球人の集団が分岐したのは約12,000年前だとすると、弥生時代移民が起こり始めた頃にアイヌと琉球人を含む単一の縄文人集団が存在したとは考えにくい」とした。

    ところが、2001に発行された『日本人はるかな旅1』には、アイヌ、琉球人、他が共通に持っているパターンというのが2種類も挙げられている。

    つまり、1999時点での結論、即ちアイヌと琉球人は12,000年は離れている、は根拠を失っているのだ。

    また、佐賀医科大学の篠田謙一さんが茨城県の中妻貝塚から出た縄文人骨29個体の塩基配列を調べたところ、9種類の塩基配列があって、その内の少なくとも2種類はアイヌと沖縄人(と他とも)が共有していた、という結果が出た。

    これは『日本人はるかな旅1』(NHK出版)p144-に出ている。

    即ち、アイヌ、琉球人、縄文人に共通なDNAパターンがある、ということだ。

    つまり、前から書いているように、サンプル数が少ない現状では、一つでも例があれば「何かが有る」ということは云えようが、見つかっていないことが「何かが無い、無さそうだ」という事にはとてもならないのだ。


    続く

  • No.38 匿名

    12/11/02 11:29:08

    >>37続き

    見つからなかったことに基づいて何か結論をだすには、余程多くのサンプルを集めないといけないのだ。

    『日本人はるかな旅1』p144-の記述を表にしてみる。

    宝来さんは縄文人のミトコンドリアDNA塩基配列を6種類決定した。

    篠田さんは新たに9種類を決定して、現在では、縄文人の塩基配列15種類が判っている。

    これらを便宜的に#1~15と番号を付ける。

    これらの縄文人の塩基配列と同じ配列を持った人々の集団が見つかっている場合に○、あるいは、サンプル数を記入した。配列5,6,7,8,11,13は今のところ縄文人にしか見つかっていない。

    NHKスペシャルでは以前「驚異の小宇宙・人体III 遺伝子DNA」で宝来さんの研究を紹介して、あたかもアイヌと琉球人の距離(その時判明していたのは塩基数の違いが最小でも1あった)が遠く、アイヌとアンデス住民(塩基数の差は2)が近いような印象を与えていた。

    今回、篠田さんのデータを使いながら、前言の訂正は未見だ。

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