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>>774つづき
■3.「まるで政治ショーだ」
3月13日、東京電力は原発停止による電力供給不足に対応するため、1都8県を5グループに分け、各3時間程度、交代での計画停電を14日朝6時20分から行う事を計画した。
東電は、少しでも計画停電に備えて貰おうと、午後6時半から清水正孝社長が発表を行うこととし、午後2時前に菅にその旨を伝えた。
ところが、官邸から「まず、首相が国民に直接呼びかける」と横やりが入り、東電の発表を遅らせた。
枝野は午後5時前の記者会見で、電力不足対応策を検討するための「電力需給緊急対策本部」を設置し、ただちに会合を開くとしたが、計画停電に関しては「ギリギリの調整を電力会社と経済産業省でしている」とぼやかした。
結局、菅が午後8時に記者会見で計画停電を発表。
その後も枝野、海江田経産相、蓮舫節電啓発相が次々に国民に節電を呼びかけ、東電側の発表をさらに遅らせた。
東電の社員からは「首相官邸のやっていることは、まるで政治ショーだ。つきあいきれない」との恨み節が漏れた。
しかし「事前に十分な準備時間もないまま計画停電を実行すれば、人工呼吸器が止まって死者が出る」との悲痛な訴えが各方面から殺到し、枝野は14日未明、東電幹部を呼び出し、「計画停電を午前中だけでも止めろ」と迫った。
結局、14日午前の計画停電は見送られたが、政府側から詳細な説明もなく、首都圏のJRや私鉄各線は通勤電車を削減したのに、多くの乗客がいつも通り押し寄せ、駅も車内も大混乱に陥った。
つづく- 0
16/03/16 09:07:30