- 友募・馴れ合い
-
石原個人ではどうにもならぬ理由があったからだ。
半藤一利氏は言う-
「敗戦を覚悟した国家が、軍が、
全力をあげて最初にすべきことは、
攻撃戦域にある、また被占領地域にある非戦闘民の
安全を図ることにある。
…ヨーロッパの戦史をみると、
いかにそのことが必死に守られていたかがわかる。
日本の場合は、国も軍も、
そうしたきびしい敗戦の国際常識にすら無知であった」、と。
ではなぜドイツに出来て、日本に出来なかったのか?
「国民の軍隊ではなく、天皇の軍隊であった。
国体護持軍であり、そのための作戦命令は至上であった。
本土決戦となり、上陸してきた米軍を迎撃するさい、
避難してくる非戦闘員(=日本人)の処置をどうするか。
この切実な質問にたいし陸軍中央の参謀はいったという。
《やむをえん、礫き殺して前進せよ》
そうした帝国陸軍の本質が、満洲の曠野において」
- 0
18/09/16 16:04:42