両利きの子どもは学習面での問題リスクが高い

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  • 10/02/07 18:19:07

両利きの小児は、右利きの小児に比べて注意欠陥多動性障害(ADHD)、
言語や学業上の障害、その他精神障害を抱えるリスクが高いことが新しい研究で示され、
医学誌「Pediatrics(小児科学)」オンライン版に1月25日掲載された(印刷版は2月号に掲載)。
 
食事や書くことなど、1つの作業に右手、左手のどちらを使うかが決まっておらず両手のどちらも
使う、あるいは作業によって左右の手を使い分けるなど、どちらの手にも優位性がない小児は
両利きであるとされる。今回の研究では、北フィンランドバースBirthコホート研究(NFBC)に
参加した1985~1986年生まれの小児8,000人のデータを分析。7~8歳時および16歳時の2回、
教師、親および本人による症状の報告を通して言語障害、学業成績および精神問題を評価した。

その結果、両利きの小児は、8歳では学業や言語に問題のある比率が右利きの小児の2倍であり、
16歳では学校で言語面の問題がみられるほか、検査結果からADHDである可能性の高い小児の
比率が2倍であった。ADHDには、落ち着きがない、作業に集中できない、衝動性、学業成績不振
などの症状がある。また、両利きの小児には精神障害の徴候のみられる比率も高いことがわかった。
研究著者であるスウェーデン、ウプサラUppsala大学のAlina Rodriguez氏らは、両利きかどうかが
ADHDや他の精神問題の診断に利用できる可能性があると述べている。

今回の研究では小児の約1%が両利き、8%が左利きであったが、左利きと学業や精神面の
問題との間に関連はみられなかった。両利きの小児に学業不振やADHDが多い理由としては、
脳の側性化および構造や機能が通常と異なることが考えられるという。通常は右利きの人は
左脳に優位性があるが、両利きの人は異なる脳の優位性パターンをもっていると、Rodriguez氏は
説明している。以前の研究では、失読症およびADHDの小児は右脳に障害がみられることが示されている。

米シュナイダーSchneider小児病院(ニューヨーク)のAndrew Adesman博士はこの研究について、
興味深いが診断に利用するには限界があると述べている。今回の研究では、両利きの小児の大部分は
ADHDも学業不振もみられず、ADHDや学業不振のある小児の大部分は両利きではなかったと指摘。
ただし、この分野の研究をさらに進める利点はあるとし、「今回のデータは、両利きと学習、
注意力の障害との間に関連があるとの考えを裏付けるものである」と述べている。

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