日常的な“虐待行為”が明らかになった
静岡・裾野市の「さくら保育園」。
園を運営する法人の元役員が取材に応じ、
虐待が起きた背景に
「教育よりも事業拡大に重きを置いていたことが
原因」と指摘した。

１歳児などへの虐待が発覚した「さくら保育園」。先週、暴行の疑いで３人の元保育士が逮捕された。足を持って宙づりにしたりカッターで脅すなど
繰り返された虐待…。

「さくら保育園」の実態はどのようなものだったのか？
私たちは１３日、園を運営する法人の元役員に話を聞くことができた。

（園を運営する法人の元役員）
「利潤追求・事業拡大ということを考えて、
子どもの教育・成長は二の次にしたということが
根本的にあると思っている」

１９８１年に定員９０人からスタートした園は、
現在、分園もでき、合計定員１５３人と、
規模を拡大させていた。

（園を運営する法人の元役員）
「３つの施設を経営するように事業を拡大して
いったわけだ。
事業を拡大すると家族的な雰囲気を全園に及ぼす
ことは難しい。
組織的にやらなければならなければダメだと思うが、それができなかった」

また、子どもへの指導に必要な保育士の研修に
ついては、ほとんど実施されておらず、
研修費の年間予算はわずか５万円しかなかったという。

（園を運営する法人の元役員）
「４０人ぐらい保育士さんがいるわけでしょ。
（研修費）は全体で５万円だよ。
校内研修を組織的にやったりすることは全くない、５万円じゃ無理だよ」

さらに、櫻井園長は資金不足を理由に、
保育士から要望された教材の購入を断る一方で
園長室を新設するなど、
「教育」よりも「事業」や「立場」への執着が
強かったと話す。

なぜ、日常的に虐待が行われていたのか…。
さくら保育園の実態解明が待たれる。

Daiichi TV