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- 慶応
- 20/07/03 17:03:55
※米国のビジネスや技術ニュースの専門ウェブサイト『ビジネスインサイダー』より
『日本は新型コロナウイルスの感染拡大の抑制が上手く行き過ぎたため、臨床試験のための患者不足に直面している』
Japan has curbed the spread of the coronavirus so well within the country that it is facing a shortage of patients for clinical trials - Jun 24, 2020
(以下、記事本文の翻訳)
新型コロナウイルスの治療薬とワクチンの開発をめぐって各国が競争する中、日本が "新規感染者の増加を抑えることに成功したせいで臨床試験に登録する患者が不足する" という問題を抱えている。
現在世界では12のワクチンの臨床試験が進行中でそのうち6つが中国で行われている。一方で日本では未だに人間を使ったワクチンの臨床試験は始まっておらず最初の試験が来月開始される予定となっている。
また治療薬の開発においてはロシアとインドが富士フイルムホールディングスのアビガンを新型コロナウイルスの治療薬として承認したが、日本では承認の判断は少なくとも7月になるまでは下されない状況だ。
「新型コロナウイルス感染者の数が減少しているため、臨床研究が完了するまでにはしばらく時間がかかると考えている」
群馬大学病院でアビガンの臨床試験を実施している中村哲也教授はこう述べた。
「アビガンが海外では承認されているが日本では承認されていないという状況は残念だ」
世界で47万人以上の命を奪ったこのウイルスに対し、日本はほとんどの先進国よりもはるかに上手く対処できた。
一時は感染拡大により日本の医療システムは崩壊の瀬戸際に追い込まれたが、現在では深刻な症状の患者は全国で60人程度にまで減っている。
日本では約54の新型コロナウイルス関連の臨床試験が始まっているがそのほとんどはまだ患者募集段階にある。
中国の当局者がアビガンの有効性を確認した3月以降、同薬への関心は急上昇した。現在は世界中で少なくとも25のアビガンの臨床試験が行われている。
富士フイルムは「できるだけ早く」臨床試験を完了するために取り組んでいると述べている。
しかし国内の患者が不足しているため日本は承認のためのデータと結果をより海外に依存する必要があるかもしれない。
ソース:英語
https://www.businessinsider.com/japan-curbed-coronavirus-spread-patient-shortage-for-clinical-trials-2020-6?IR=T
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