• No.4 主 ネクタリン

    26/10/06 08:55:57

    自分の頑張りを肯定して、信じてくれる大人もいる。まだ、絶望するわけにはいかない。

    警察の保護施設で一晩を過ごし、翌朝、東大模試の会場へ向かった。結果は、文科一類全国3位。A判定。心身が限界を迎える中で、清野さんの脳は信じられないほどの成果を叩き出してみせた。

    清野さんはその後、東京大学文科一類に現役で合格。法学部へ進み、最優秀成績で卒業した。現在はロースクールで法律を学びながら、教育の仕事にも携わっている。

    「僕を引き合いに出して、『同じ環境でも東大に行った人がいるんだから、できないのは努力不足だ』と言う人がいるとしたら、それは違うと思います」

    清野さんは、自分がここまで来られたのは、奇跡に近いと考えている。

    「仮に僕を1万分の1の奇跡だとするなら、残りの9999人は毎日を生きるのに必死で、東大どころか大学を受験することもできず、どこかで希望を諦めている」

    社会に追い詰められ、学校にも家庭にも居場所を失った子どもは、非行に走る。清野さんにとってそれは遠い世界の話ではない。自分も、何かが少し違っていたら、同じ道を歩いていたかもしれない。

    「だからこそ、外から『自己責任論』を振りかざす前に、子どもたちが置かれている危うさを知ってほしいんです」と話す。

    続

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