• No.8 主 スイカ

    26/09/21 20:49:48

    【3/7】

    【4.なぜ疑惑が残っているのか】

    最初の疑問は、胃から錠剤が発見されなかったことです。大量のカプセルを飲んだはずなのに、胃や十二指腸から錠剤の殻や着色残留物が見つかりませんでした。これが「注射された」「薬物入りの浣腸を使われた」という説の最大の根拠です。

    しかし、服用してから死亡まで数時間あれば、薬が溶解して血液や肝臓へ吸収され、胃に残らないことはあり得ます。胃粘膜の出血も経口摂取と矛盾しないというのが、検視官トーマス・野口の説明でした。1982年の再調査も、薬がすでに吸収されたことで説明可能としました。

    つまり、胃に錠剤がなかったことは疑問点ですが、注射や他殺を証明するものではありません。

    第二の疑問は、保存検体が十分に調べられなかったことです。血液と肝臓は検査されましたが、胃や腸などの保存試料は詳しく分析されないまま廃棄されました。野口医師自身も、後になって追加検査ができなくなったことを問題視しています。

    これは大きな捜査上の不備です。現在の技術なら、投与経路や他の薬物について、より詳しく調べられた可能性があります。ただし、検体が廃棄された事実と、意図的な証拠隠滅とは同じではありません。

    第三の疑問は、警察への通報が遅れたことです。公式記録で確認できる通報の遅れは約35分です。医師たちは「突然の死に動揺して、何が起きたのか話し合っていた」と説明しました。

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