• No.7 富士山

    26/01/31 23:41:57

    1. 文学における病弱の美学(結核・儚さ)
    明治から昭和にかけて、肺結核(当時は「労咳(ろうがい)」)は国民病であり、多くの文豪や表現者が命を落としました。

    『風立ちぬ』に代表される物語: 堀辰雄の『風立ちぬ』のように、病床に伏すヒロインと、彼女を献身的に支える、または共に見つめる悲恋物語が愛されました。

    儚さの象徴: 青白い肌、咳、寝汗、喀血といった結核の症状は、血の通った生の力強さよりも、死に向かう儚さや、浮世離れした美しさを連想させました。

    「天才の病」: 病床にあることで、かえって精神が研ぎ澄まされるという解釈がなされたこともありました。

    2. 少女文化における病弱なヒロイン
    昭和初期の少女小説や抒情画(中原淳一など)では、病弱で、儚げな美少女がヒロインの典型でした。

    理想の少女像: 健康で天真爛漫な姿よりも、少し病気がちで、控えめで、大人しい少女が理想とされた時代がありました。

    「銀幕のヒロイン」的: どこか物語のヒロインのような、守ってあげたくなる脆さが、少女たちの憧れや、同情を誘うテーマとして機能しました。

    3. 社会的背景
    「亡国病」の影: 実際には、結核は死因の1位であり、1940年代までは「亡国病」として恐れられる現実的な恐怖でした。
    女性の役割: 女性は家庭的で、控えめであることが美徳とされた時代背景が、強く元気な女性よりも、大人しくベッドにいるようなイメージを理想化させた面があります。

    病弱教育の発展: 1961年には学校教育法が改正され、病弱な児童・生徒のための「養護学校(病弱養護学校)」の対象が明示され、制度化されました。

    昭和の時代、病弱は文学的なロマンチシズムと、日常的な脅威の狭間で、「美しく儚い存在」としてドラマチックに描かれた時代でした。

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