道路で走らない!
痴漢被害、男性15%が経験「まさか自分が」満員電車で声を失い…「男性の性暴力被害」はなぜ“表に出ない”のか?
集英社オンライン
2026.01.20
◆「まさか自分がこういった被害に遭うとは思わず、声が出ませんでした」
痴漢撲滅に向け、東京都が庁内横断のプロジェクトチームによる「痴漢撲滅プロジェクト」を進めている。その一環として昨年12月に公表した実態調査によると、電車内・駅構内での痴漢被害に遭った人の割合は37.2%(女性54.3%、男性15.1%)で、男性でも一定数が被害に遭っている現状が明らかになった。
都内に住む30代の男性は、夜の満員電車の中で痴漢被害に遭った経験があるという。
「つり革につかまって立っていたところ、酔っぱらった男性が乗車してきました。右手には手提げカバンを持ち、人混みをかき分けて隣の車両へ移動すると思ったものの、僕の後ろで立ち止まったんです。距離が近いと思った直後、僕の体に手が当たりました。最初は『間違って触れてきただけ』だと思ったものの、その後も触られ、痴漢だと気づきました。
満員電車だったので、周りからは特段何も言われません。まさか自分がこういった被害に遭うとは思わず、声が出ませんでした。次の駅で途中下車し、駅員に事情を話すものの、現行犯でない限り逮捕は難しいと言われました」
知られざる男性の痴漢被害。その実態について、臨床心理士の西岡真由美氏に話を聞いた。
「都や内閣府の調査によれば、痴漢被害を受けた際に『何もできなかった』『我慢した』という男性は女性よりも多い結果となっています。
さらに、『逃げた』『移動した』と回答した割合が、男性よりも女性のほうが多くなっています。被害を受けた際に、男性は女性以上に『逃げた』『移動した』という行動を取りにくいということがデータでもはっきり出ています」
続>>1◆男性の痴漢被害は「表に出ていない数は女性以上に多いのではないか」
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No.3 主 道路で走らない!
26/01/21 14:24:17
また、相談窓口の場で男女差は根強いという。西岡氏は自身の体験を次のように話した。
「『性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター』という相談窓口が全都道府県に設けられており、それとは別に行政が『女性相談』という窓口も設けています。そこでは性暴力には限らず、パートナーからのDVの被害や離婚相談など、さまざまな相談があるのですが、『男性相談』という枠ってあまりないんです。
一部で設けられているところもありますが、あったとしても女性よりも開設日が少なかったり、時間が短かったりして、そうした面でも大きな男女格差があります。
私自身も関西の一都市で女性相談の業務を行なっていましたが、男性からの相談も一定程度のニーズがありました。でもニーズに対して受け皿が追いついていないといった状況があります。そういう男性の困りごとにも社会が対応していけるようになることが望まれていると思います」
一向に収束する気配のない痴漢被害。しかし調査では、防犯アプリを通じて周囲に助けを求められたり、実際に助けてくれたりしたというケースがあることも確認されており、西岡氏は「希望を感じた」と話す。
調査を通じて浮かび上がった痴漢被害の実態。性別にかかわらず、誰もが声をあげやすい社会を築くためには、まず事実を知ることが欠かせない。その先に、被害を見過ごさない社会への一歩があるのではないだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
https://shueisha.online/articles/-/256267
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No.1 主 道路で走らない!
26/01/21 14:22:50
その背景として、加害者の性別も関係している可能性があるという。
「内閣府の調査では加害者の性別を聞いています。女性が被害者の場合、加害者は『異性』が89%、『同性』が1%(「よくわからない」10.1%)です。これに対して男性被害者の場合は『異性』の加害者が42.5%、『同性』が44.1%(「よくわからない」13.4%)とほぼ半々です。つまり男性が被害に遭う場合は、女性が加害者のケースも少なくありません。
社会には『男性=加害者』『女性=被害者』といった固定観念があります。それゆえ、男性自身が被害に遭った場合にすぐには状況を把握できず固まってしまう、という傾向があるのかもしれません」
◆男性の痴漢被害は「表に出ていない数は女性以上に多いのではないか」
痴漢被害について「周囲に相談しなかった」と回答した人の割合は、内閣府の調査で約3割、都の調査では約4割程度にのぼる。
「相談しなかった理由として、男性では『誰にも知られたくなかったから』『心配させたくなかったから』という回答が、女性は『おおごとにしたくなかったから』という回答が一番多い結果となりました。
また、都の調査では、被害を受けた時の気持ちとして『怖かった』と回答している男性は38.6%(女性は49.9%)でした。『男性は被害を受けてもそれほど強くショックを受けない』といった思い込みがあるかもしれませんが、男性も痴漢に遭えば恐怖を感じるということを理解してほしいと思います」
さらに、男性が痴漢被害に遭ったあとに取る行動の特徴について、西岡氏は次のように指摘する。
「被害を受けた男性が、友だちとの間で笑い話のネタにするといったことはよく聞きます。本当はすごく不快な出来事だったんだけど、『被害』と捉えると笑われるし、そもそも周りの人も戸惑ってしまう。あるいは相談しても信じてもらえなかったり、まともに受け付けてもらえないこともあると思います。
続く
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