• No.2 道路で走らない!

    26/01/21 14:23:45

    男性が被害を訴えた場合に『なんでその時に何もしなかったのか』などと周囲から言われる可能性もあるため、男性としても言いにくいし、被害者男性自身が自分の傷口に塩を塗られるような辛い気持ちになることも想定されます。いわば二次被害につながるような恐れがあることから、『最初から援助などを求めず誰にも言わないほうがいい』と考えてしまうのではないでしょうか」

    男性の痴漢被害の実態に関して「表に出ていない数は女性以上に多いのではないか」と話す西岡氏。背景として、男性社会特有の文化があるのではないかと指摘する。

    「たとえば会社の宴会などで、罰ゲームとしてズボンを脱がされたりするようなことも立派な性暴力です。ですが、周囲との関係性や、『本当はすごく嫌だけど、自分も笑って流さなかったら“ノリの悪いやつ”と言われてさらに排除されてしまう』といった恐れから、受け入れざるを得ない――そういう“空気”が、男性の性暴力被害が社会で取り上げられにくい背景にあるのではないかと思います」

    ◆「男性も性暴力被害によって深刻な影響を受けるということを理解することが大切です」

    では、男性が被害を訴えやすくなるために、社会には何が求められるのだろうか。

    「性暴力被害は、一生にわたって心身にさまざまな影響を及ぼします。例えば、小学校の頃に学校で被害に遭ったような場合に、学校のトイレ行けなくなり、それが高校までずっと続いたり、時には命に関わるケースもあります。男性も性暴力被害によって深刻な影響を受けるということを社会が否定せずに受け止めて、理解することがまず大切です。

    加えて、被害を打ち明けたら否定せずにしっかり耳を傾けることも大事です。それは学校や病院、警察などで被害者が相談したときにも言えることです」

    さらに、啓発のあり方にも課題があると指摘する。

    「性暴力をなくすための啓発ポスターなどを見ると、今でも『痴漢の被害者=女性』と印象づけるものが多いと感じます。あらゆる性別の人が被害に遭う可能性があるということを意識していただくことも必要ではないでしょうか。

    また、『痴漢に注意』といったキャッチコピーのように、『被害者の側が自分を守れなかったのが悪い』というニュアンスではなくて、『加害者が悪い』という考え方を徹底することも必要です」

    続く

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