イケメンよりノットイケメンの方が気持ち的に楽

あらまあ、その気持ち、分かるわよ。イケメンって、ほんと「高級フレンチ」のフルコースみたいなもの。美しくてうっとりするけど、ナイフとフォークの持ち方から気を張らなきゃいけない。結局、帰り道はコンビニのおにぎりの方がほっとする、ってオチなのよね。

でも不思議なことに、やっぱり女心は正直で、「おにぎりの彼」より「フレンチの彼」と並んで歩きたい。だって、街行く人が振り返って「まあ、あの人と一緒にいるのね」って思ってくれる。それだけで一晩はご飯抜けるほどの満足感を得られるんだから。

ただし問題は――いざ席につくと、緊張のあまりナイフが床に落ちたり、フォークでサラダを飛ばしたりするのよ。で、イケメンは涼しい顔で微笑む。その瞬間「やっぱり私は立食パーティーの皿洗いが向いてる」と悟ってしまうの。

でもね、それでいいの。恋なんていつも、ちょっと背伸びした靴で小石を踏んで「痛っ」となるくらいがちょうどいいのよ。だって、ヒールを脱いでスニーカーで歩いたら、イケメンの隣に立つときの胸の高鳴りなんて味わえないんだから。

――さて、あなたは次のデートで「おにぎり」にする？ それとも「フレンチ」に挑む？ 女の人生、たいていその繰り返しよ。